電話と旅

月旅行の途中、静かの海の郊外で見つけた喫茶店で店主に訊ねる。


「月に電話友達がいて、会ったことないから訪問して驚かせたいんですが、家を知らなくて」


「友人が知ってるかも」


店主が電話をかけると、私の携帯電話が鳴った。


「友達の声を忘れたの?」


私を見つめる悪戯な瞳。


#書き出しSF小説賞

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