不遇な聖女様の心を解かすのは、深淵の魔王

聖女として生まれたイザベラは、「聖女は民を救うことが当たり前」と考える人々から酷い仕打ちを受けながらも、「自分は聖女」と言い聞かせて人々の為に尽くします。

そんな時にこっそり助けた金色の小鳥。彼女はその小鳥にオーロと名付け粗末な自宅で飼い始め、辛い日常の中に少しだけ安らぎを見付けたのでした。しかしそれも長くは続かず、仕える大神官に身辺調査されてしまう始末。しかしオーロはいつの間にか居なくなっており、イザベラはホッと胸をなでおろします。

暫くして彼女の前に現れた美青年は、自らを「深淵の魔王、アザゼル」と名乗り、あろうことか彼女を森の奥へと攫ってしまうのでした。

そこでイザベルが受けた仕打ちは……

自らの意思すら失ったように、頑なに民に尽くそうとするイザベラの心を、アザゼルや魔物たちが少しずつほぐして行く様が面白く、ついついイザベラの真に幸せな未来を祈ってしまいました。彼女がどうなっていくのか、目が離せない一作。オススメです♪