若返ってゆく肉体。一人〝すれ違い〟続けるヒロインは、果てに何を見るか?

 物語の開始時点ではおばあさんだったヒロインが、〝肉体が若返っていく〟という呪いを受けてしまい――
 そんなインパクトのあるスタートから始まり、「常に肉体が逆行している」という特性上、肉体的に〝パッシブ:肉体自動再生〟があるなど異能とも呼べる能力も付随!

 けれどこの物語の本当の見所は、逆行ヒロインの〝心に刺さる〟生き方。
〝自分だけが若返り続ける〟ゆえに、出会う人、時代、その全てと〝すれ違う〟という、その切なさ……。
 たとえ大切な人が出来ても、ずっとそこにいたくても、長くは留まれない。

〝すれ違う〟――作中でも表現されているこの言葉に、物語を読ませて頂いている間中、惹きつけられてしまうことは必至です。

 読めば必ず、心に刺さる……本当に面白くて、オススメです!

※これは個人的な感想ですが、初めにおばあさんだったヒロインが若返っていくことで時代が進み、「おおおっ、現代ファンタジーになっている~!」というストーリー構成、お見事だと思いました!