第四話 謎の剣士


「お前こんなところで何してる?」

(誰だコイツ?剣を持ってる。何かの能力者か?

「お前か?巷で騒ぎを起こしているクソ野郎は?」

「何言ってんのかしらねぇがお前の方がやばそうだ。」

「何だ?俺に喧嘩売ってんのか?伝説の魔剣フラガラッハを代々継承し、聖剣士の称号を魔術教会から賜ったこの俺に向かって?笑えるな。」

「何ごちゃごちゃ言ってんだ。さっきからわけわかんないこと言ってんじゃねぇぞ。クソッタレ!!」

「それはそうと、さっきからお前の背後に黒い何かが見える。それの正体を教えてもらおうか?」

(黒い何かってなんだ?)

「何勘違いしてんのかしらねぇが、俺はただの無能力者だ。とっとと失せろ。」

「しらばっくれるつもりか?ならその正体を暴くまでお前をぶっ潰して擦り切れにするしかねぇよなぁあああ?」

するとアイツの鞘から剣が勝手に抜き出てくる。

(何だアレは?あれはまるで、、魔剣?)

「我が魂の魔剣 フラガラッハよ。ヤツを切り裂け!!!」その掛け声とともに空を切り裂き、その剣が俺に向かって勢いよく襲いかかってきた。

(やっべ、、)ぎりぎりで右に避ける。その衝撃で倒れてしまう。

さらに宙を一周回った剣が雷鳴の如く音を立て、さらに加速してやってくる。今度は身をよじってなんとか避ける。だが微かに傷が入り、額に汗と血が流れる。

大地が揺れる。剣が地面にめり込んでいた。

「戻れ、フラガラッハ!」

すると地面に刺さった剣が揺れだし、アイツの右手へと戻っていった。

(アレは命令一つで勝手に攻撃する剣なのか?)

「すばしっこいやつだ。だが今度はこの俺自ら相手してやる!!」

すると掛け声を響かせて猛進してきた。

その瞬間だった。

「これはいいタイミングだ漁夫の利とはまさにこれだなぁあ。」



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