第19話 スク水のおへそ

「ねえねえ、ゆず知らない? ボクがトイレ行ってる間にゆずどっか行ったんだけど、まーちゃん知らない? ゆずがどこ行ったか、知らないかな?」

 ―も~、ゆずってばすぐにどっか行っちゃうんだから、このボクの事置いて!


 ―今日はボクがおトイレに行ってたのも悪いけど、待っててくれても良いじゃん、ゆず! ボクの事待っててくれても良いじゃん! ということで知らない、まーちゃん? ゆずがどこ行ったか知らない?


「あ~、朱里きゅん今日もステキ、ホント可愛い尊い……って、話しかけられた!? ななななんでしょうか、高宮きゅん君!? こ、この私めに何か御用でしょうか、変な妄想してごめんなさい!!!」


「ど、どうしたの、まーちゃん? 色々おかしいよ、大分不穏でかみ合ってないよ……そうじゃなくて、ゆずがどっか行ったか知らないかな、って。ちょっと話したい事あったんだけど、ゆずの事知らない、まーちゃん?」


「はぅぅ、推しが優しすぎます可愛すぎます……え、ゆず君ですか? わ、私は知らないです、ゆず君の事は……あ、そう言えばさっき委員長と一緒にどこか行ってたような気が! あ、すみません、場所はわからなませんけど!」


「なんか変な日本語、大丈夫まーちゃん? それに委員長? 委員長とゆずが一緒だったの?」


「ひやぁぁ、朱里きゅんが私の事心配してくれてます、推しが優しすぎてありがたすぎてメロっちゃいそうです……ははははい! ゆず君は、委員長と一緒でした、何してたかはわかりませんけど! ごめんなさい、そこまではわかりません!」


「いや、良いよ良いよ大丈夫。ありがと、まーちゃん……でも委員長か」

 ―なんか今日、ゆず委員長といっぱい話してたし、それになんか雰囲気もいい感じだったし。お互いちょっと顔が赤かったというか、声も普段より柔らかいけど、少しえっちな感じだったというか……うう、なんか怪しいです、ボク気になります! 金曜日にも名前の話してたし!


 ―あの二人、もしかして何かあったのかな? 別にボクには関係ないけど、あの二人がそう言う関係なら……あ、アレ? それってもしかしてチャンス、って事?



「は~、私の事褒めてくれました、朱里きゅんにほめてもらえるなんて嬉しすぎて鼻血昇天ものでふ……あ、ゆず君の心配してる朱里きゅん尊い、ゆずしゅり尊い、しゅき……ほば」


「でもゆずがそう言う……え!? ちょ、だ、大丈夫まーちゃん!?」


「ほばば……尊すぎ、しゅき……すん」


「……キレイな寝顔だ、もはや天使」

 ―ま、まあ! ゆずも帰ってくるでしょ、いつものお手伝いでしょ、ゆずは人助け大好きマンだし! そう言う事だよね、ゆず……チャンスあるなら、そう言う事じゃなくても、良いけど。



 ☆


「美鈴はね、スク水の一番えっちな場所はおへそだと思ってる……触ってみる、柚希?」


「!?」

 暗い倉庫の中で、スク水ニーソとか言うえっちの権化のような恰好をした美鈴が俺の目を見ながらそう言う。

 真っ赤な唇をぱっと妖艶に開きながら……確かにスク水のおへその部分って、あの独特の生地の感じと密着感とハリ感で、よりその形がくっきり見えて、そのくぼみもよりはっきりわかるようになっていて。

 そのおかげで色々えっちさは強調されて、変態王子の愛する人体三大くぼみの一つとしての役割と破壊力を、直接見るより格段に引き上げ……って触って良いの!? おさわりOKなんですか、美鈴さん!?


「うん、触って。美鈴は柚希だけの美鈴なんだよ、柚希専用なんだよ。だから、触って、柚希。私のおへそ……今の私の、一番えっちだな所、柚希に触ってほしいな」


「……ごくっ」

 そんな事言われたら触るしかないじゃん、その気がなくても触りたくなっちゃうじゃん! 美鈴の言う一番のえっちポイントーおへそ、触るしかなくなるじゃん!


「ほ、本当に良いんだね! 美鈴のおへそ、触って良いんだよね!?」


「ふふっ、柚希興奮しすぎ、顔真っ赤だよ。美鈴が良いって言ってるんだから、柚希は美鈴の言う通り、触ってくれればいいんだよ? 美鈴は柚希のなんだから。だから触って、柚希。美鈴えっちポイント、さわってください」


「そ、そこまで言うなら! わかった、美鈴の言う通り! 美鈴がそこまで言うなら、その美鈴のおへそ、触ってあげる! 触ってあげるよ、美鈴のおへそ!」

 美鈴が触って! って言うからね!

 美鈴がすごく俺に触ってほしそうだし! こんなに期待されちゃったら触らないって言う選択肢はないし、俺だって触りたいし! 


 女の子のおへそ触るなんてめっちゃ変態感凄いけど、美鈴が言うんだから仕方ない! 

 美鈴が触ってほしいって言うんだからしょうがない、据え膳食わぬは男の恥!

 という事で、その……し、失礼します、美鈴さん。


「ふふっ、失礼じゃないよ。美鈴は柚希に触ってほしいんだから、全然失礼じゃない、むしろウエルカム。美鈴のおへそ、柚希の好きなようにしてください」


「そ、そっか……そ、それじゃあよろしく? とにかく行きます……おっ」

 美鈴の発言にドキドキ動く心臓を抑えながら、スッと指で美鈴の強調された可愛いおへそを触る。


「んっ、柚希……んっ、あっ、くすぐったい……でも気持ちいい。柚希の情熱的な触り方、すっごく気持ちいい……んっ、気持ちいい」


「お、おー! おー!」

 スク水のぬる感とおへそのくぼみが絶妙にマッチしていて。

 近くで見るとより引き立つそのおへその存在感は、触ってみるとよりその感覚が正確になって、俺の中で大きくなって……あんまり意識してなかったけど、確かにスク水のおへそってすごい!

 これは確かにえっちだ、鼠径部とはまた違う魅力がある! くぼみと張り付きのの美学だ、スク水のおへそは確かにえっちだ!


「んっ、ゆず息熱すぎ。美鈴のお腹に、柚希の熱いのいっぱいかかってる……んっ、あっ、柚希……そんな熱いのかけられて、そんな情熱的なさわり方されたら……美鈴、美鈴……んんっ」


「ハァハァ、美鈴……美鈴のおへそ、凄く良い……てか、美鈴のスク水やばい。美鈴のスク水本当に可愛すぎて魅力的過ぎてやばい」

 あと、ふとももとか鼠径部とかそう言う誰がどう見てもえっちな身体が近くにあるのもポイント高い。そう言うのが近くで、汗とか匂いとか温かさが伝わってくるのもやばい。

 その圧とか、気持ちいい感じが身近に伝わってきて、おへそを触っているのにそこまで一緒に触って感じてるように、包まれてるように思えてきて……あ、おへそってヤバイ! おへそなんてこれまで意識したことなかったけど、これは革命だ! 俺の中で、えっち革命が起きている!


「んっ、柚希やばっ……美鈴、やばい、柚希の指で、美鈴の身体……んっ、んんっ」


「ハァハァ、美鈴美鈴……美鈴」


「うん、んんっ、あんっ……んっ、あっ、柚希、柚希……美鈴の事、もっともっと……」

 きんこーんかんこーんきんこーんかんこーん

『!?』

 学校という事を忘れて、夢中になっていた俺たちを現実世界に戻すかのように、甲高いチャイムが鳴り響く。


 やばっ、学校だった休み時間だった! 次の授業、普通に始ま……もがっ!?

「もが……むにむに、ふにふに……!?」


「ハァハァ……んっ。ねえ、柚希このままサボっちゃわない? 美鈴と柚希で、んっ、授業サボってイケないこと、しちゃわない?」


「むちむち、ふわふわ……!?」

 俺をふとももとふとももでぎゅー、っとホールドした美鈴が、荒い息を必死に抑えながら、俺にそう囁いた。



 ★★★

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