第3話

 夏、秋、そのどちらともいえない季節…。

 そう、体育大会である。


「天音さん、サッカー部なんでしょ?」

 同じクラスの少女が話しかける。

「うん。エースに選んでもらえて…一年生なのに、光栄です!」

「すごいね!…それにしても、天音さんって、本当に日焼けしてないよね」


「羨ましー!」

 四月一日が丘白波羅の肌を見つめる。


 少女は、またまた罪悪感に襲われた。

 

 …防刃性の全身タイツつけてるだけだし。ぶっちゃけ傷跡ばっかだし。


 リレーのスタートの合図が、ため息に重なった。

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