疼き

あなたを想う 想えば想うほど

ずきずきと疼く場所がある


あなたを想えど 届かぬ指先が

柔らかな あんずに 触れる夜


頬に頬を合わせ 唇と唇を重ねて

あなたの鼓動おとを聴きながら


目を閉じる ぬくい そこには

甘い匂いの蜜が 溢れだす


波が押し寄せてくる 拐われていく

炎に包まれ あおられて

千切れるよな 愛欲


あなたを想えど 届かぬ指先

迷いながらも 幾度も いざな


恍惚こうこつと遠のく こころ

幻影の あなたの温もりに 手を伸ばす


あなたを想う 想えば想うほど

ずきずきと疼く この疼き


今夜も 独り 眠りに堕ちる 














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