がらんどう


回復の 兆しは

まったく みえない

この心 がらんどう


一緒に 歩いてきた 

この道を

今更 変えるなんて

できっこないよ


工事中の 青年が

頭を下げて 迂回を促す


これから先も この道をいく

と決めいた どうして 勝手に

いく先 変えたの


工事中の 青年が

頭を下げて 遠回りしてと

ゆびをさす


その指先を 

眺めれば

失った痛みが 

また胸を刺す


回復の兆しは

まだまだ先のよう

私の心は

がらんどう



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る