すれ違う青春の三角形は転がって。

 フツウであることを引け目のように感じてしまう、ある意味真っ当で普通なイルカの心情には、共感するところが多くありました。私自身の「仲のいい友達が、実は……」という経験がリンクしてしまったのでしょう。
 鈍感さを呪うと同時に、フツウでない二人への嫉妬は、若くて痛くて青い。お互いさまのすれ違いも、足りなかったディスコミュニケーションも、切なさで片付けるには勿体ないきれいさがありました。

 読み終わって気付いたのですが、タイトルに三人の名前が入ってるの情緒がありますね。
 面白かったです。ありがとうございました。