議事録2『自販機設置の可否について(あるいは早くも崩壊する第四の壁)』

会長「はーい。今日も展政高校生徒会定例会議はじめるよー。えーと、今日届いてるお悩みは『学校に自販機置いてください!!』だそうです」


勇者『あー。アレなー。アレアレ。便利だよなー。金突っ込んでボタン押せば勝手に商品出してくれるし。てかまだこの学校無かったの!?』


会長「まだなかったっていうか、なんか10年くらい前はあったらしいよ。でも当時お茶と牛乳しか売ってなくて、ジュース置く置かないで当時の生徒会と学校側が揉めて撤去したんだって」


魔王「ふん、つくづく平和な世界だ。我々のいた世界にそんなものを設置しようものなら、次の日には機械ごと商品と金を持ち去られるだろうな」


会長「ただの蛮族!!」


魔王「こっちの世界が恵まれすぎているだけだ。平和ボケした価値観を押し付けるでないわ」


会長「そう言われると返す言葉もないなー……まぁ今はその平和ボケした学校の平和な問題を片付けて平和を盤石のものとしましょうよー」


魔王「嫌だつまらん! お前もそう思うだろう?勇者改め盗賊よ」


会長「しれっとジョブチェンジさせんな!!」


勇者『ふざけんじゃねぇや!!』


魔王「この前の会議を鑑みてみろ! 盗賊以外の何者でもないだろう! 盗人猛々しい物言いばかり撒き散らしやがってからに!」


勇者『かりそめでも正義の元での執行だ!! 窃盗とは違う!!』


魔王「強盗が泥棒を貶しているようにしか聞こえんが!?」


勇者『まぁ見ようによっては俺らも泥棒みたいなもんだし変わんねぇっちゃ変わんねぇけどさ。向こうの世界の歴史的に考えりゃそっちが悪だからまーそうもなるっちゃそうもなるじゃろ』


魔王「ふん、審判だの評論だのは後世の歴史家共にゆだねるとするさ。あちらの世界に戻った際に、我が直々に添削してやる」


勇者『何がなんでも戻しちゃいけねぇなこれ』


魔王「お? 証拠隠滅か? 口封じか?」


会長「はいはいすとっぷ。昔のことほじくり返しても口論しかでてこないでしょ!まったくもう」


魔王「過去なくして現在も未来も語れまい?」


会長「それはそうだけど、その過去は高校に自販機置くか否かに役立つ気がしないんだが。ってかまた本題忘れてるよねふたりとも!?」


魔王「それは、我と勇者の因縁以上に重要な議論か?」


勇者『今は重要なんじゃね?』


会長「珍しく勇者が正論言った!! ほら、2人の因縁はいつでも解決できるじゃん? 今は生徒のお悩み解決しようよ」


魔王「仕方あるまい。下々の意見に耳を傾けてやるのも上に立つ者の度量だからな」


会長「魔王えらい!!」


勇者『てかこれ正論なのか?』


魔王「で、自販機とやらの設置だったな。……ずばり、却下だ」


会長「ほう。その心は?」


魔王「これだけ恵まれた環境にいて、それ以上の贅沢を求める性根が気に入らん!これだから人間という奴は――」


会長「元の世界基準で考えるのやめーい!!」


魔王「こっちの世界を心配しての忠言だ! これ以上堕落してどうする!」


勇者『俺は別にあってもいいと思うんだが。せっかく快適に暮らしてんだし、向上してもいいと思うが』


魔王「ふん、勇者も所詮は俗物か」


勇者『俗の存在が祭り上げられて勇者やってんだ。当たり前だろ?』


魔王「生徒会長とやらよ、よく考えてみろ。大気汚染だの温暖化だのという環境破壊は、すべて人間の贅沢から生まれたものだ。このままいまのような暮らしを続けては、必ず貴様ら自身に報いが返って来ようというものだ。そうは思わんか?」


会長「むむ……そう言われると却下側に意見が傾いてくる……。でも生徒からの要望見た感じ、『部活の後に持ってきた飲み物尽きると喉乾いて死ぬ』とか『体育の後に水分補給できなくて後の授業がきつい』とか『水道水まずい』とか、確かに俗ではあるけど人間からすればこの辺死活問題なんだよね。それに環境破壊云々は風紀委員に依頼してリサイクル徹底させればワンチャン大丈夫だとは思う」


魔王「なにより、これから我が支配しようという星を、好き勝手荒らされている事に腹が立つ!誰に断って放蕩の限りを尽くしているのか!」


会長「しれっと支配しようとすんな!! まったく、珍しくまじめだと思ったらこれなんだから。勇者さーん! この人地球侵略しようとしてまーす!!」


勇者『たぶん一般人でも扱えるだろうから、着剣417もうちょい増やしとく?』


会長「ただの銃刀法違反非合法勢力じゃねーか!!」


魔王「くっくっく。とりあえず、オゾン層破壊による紫外線対策として、世界を暗黒で包むとしようか」


勇者『魔王の支配始まりそうになったら銃刀法も何もあったもんじゃない気がするんだが』


魔王「魔法は制限されてはいまい? つまり合法」


会長「それはそうだけどさ。ってか紫外線対策で世界を暗黒で包むのはやりすぎなんよ!! 勇者さんなんか勇者パワーでなんとかできない? こう、『勇シャイン!!』とか……」


勇者『これ使うしかねぇんかね。作者都合で開眼させられた勇者ぱわーでなんとでもしてやるよ。てか作者都合で開眼したんだしなんとしてくれ作者』


魔王「生徒会長よ、こやつはどうやら狂ったらしい。虚空に向かって語り始めたぞ」


会長「どうしよう。とりあえずコーヒーでも飲ませようか……、あ。コーヒーと言えば『朝眠すぎて1時間目集中できないから自販機置いて!!』って意見もあったなー」


魔王「ふむ、コーヒーよりもこちらの方が効果覿面だぞ?」


会長「こちらってどちら!?」


魔王「ほれ、ポイズンリザードの猛毒だ。これを飲ませれば一発だぞ」


会長「勇者殺す気か!!」


魔王「ぜひ死んでほしい!」


勇者『毒耐性が作者都合で与えられてるから効かないよ。あと、暗闇がただの夜扱いになったよ』


魔王「ご都合主義!?」


会長「チートじゃねえか!!」


勇者(and KEIV)『だから言ったろ!!』


魔王「なあ、生徒会長よ。一つ疑問があるんだがな、聞いてくれるか」


会長「なんなりと」


魔王「この世界、我よりももっとヤバい奴らに支配されとらんか?」


会長「……それはね、触れたら次元の壁が崩壊するからやめときな?」


魔王「そうだな。では、何事もなかったかのように本線の会議に戻るとしよう」


会長「せやな。で、自販機置くか置かないか論争だね」


魔王「そもそも、設置費用は捻出できるのか?というか、費用はかかるのか?」


勇者『なんか知らんけど乗っ取らららららられてたわ。ただいま。そしてそれすごい疑問だった』


魔王「一人でドップラー効果発動しとる」


会長「そこは学園側と相談だなー……まぁ直近10年間ずっと予算おろしてもらえてなかったっぽいから、一番の問題はそこだね……」


魔王「まあ、それはさておくとして。仮に可能だとして置き場所はどこにする?食堂か?体育館やグラウンド側か?」


会長「うーん、体育館とかグラウンド側がいいと思う。部活終わりとか体育終わりの方が皆飲み物買いそうだからねえ」


勇者『そもそも何台くらい配置するつもりなん? それによっても変わってこない?』


魔王「もっともだな。ところで、販売商品にポーションの類はもちろんあるのだろうな?」


勇者『ポーションってエナドリのこと?』


会長「設置数はできれば2台。片方には小腹すいた生徒向けにカロメとかも設置したいな。あと……ポーションはね、この世界の技術では作れないんだよね。堪忍な?」


勇者『カロメって、某ヒゲ勇者の亀のホネ版のやつ?』


魔王「ふん、これだけ技術が発達してるにも拘らず、ポーションすら作れんとは。不可思議な世界だなここは」


勇者『異世界転生みたいなことしてんの忘れてるよこの元魔王』


会長「勇者よ、それはカロンね。でもってこの世界は勇者と魔王の世界とは力の根源が違うからねえ、魔法とか存在しないし」


魔王「魔法がこの世界にとって未知であるように、この世界の技術は我々にとって未知のものだ。もはや魔法と言って差し支えないほどにな。ポーション程度はと期待するのは仕方あるまい?」


勇者『無理やり魔法持ち込んでるけど俺と元魔王』


魔王「行使は自重しておろう?」


会長「自重してるのはえらいけどさ……ホント規格外な人間よね君たち」


魔王「人間ではない、魔族だ!お前らみたいな下等生物と一緒にするな」


勇者『異世界人ってこっちの世界で言う人間なの?』


会長「言葉の綾でした」


魔王「今回は見逃してやろう。ゆめ、発言には気を付けるが良い」


会長「アッハイ」


魔王「次に失言をしようものなら、貴様の耳を粘液触手で舐め回し、蹂躙しつくしてくれるわ!」


勇者『それなりのお値段でバイノーラルマイク買えるから録音でもしといたら?いつか出した分くらいは取り戻せるだろうし』


会長「あのー、その粘液触手って有毒じゃないよね? 有毒だったらか弱い生徒会長は一瞬で仏になっちゃうよ?」


魔王「安心しろ、媚薬と保湿効果だけだ」


勇者『よくあるセットだね』


魔王「ハッピーセットというやつだな!」


勇者『何がハッピーなのか全くわからん』


会長「生徒会室でそんな不埒な話をするでない!!」


魔王「なに、お前が発言に気をつければよいだけの話だ」


会長「ぐうの音も出ない」


勇者『てか元の話ってなんだっけ? 俺が作者都合したのは覚えてる。他忘れたけど』


魔王「むしろそっちを忘れろ」


勇者『はいよぉ。なんも覚えてなくなるけどええんかコレ』


魔王「いっそ、全ての記憶を失くしてくれた方が都合がよい」


会長「自販機置くかどうかって議題だったと思うけど……なんかコレ理事会にカチコミした方が早い気がしてきた」


魔王「ほう、武力制圧か。悪くないな」


勇者『ステゴロ祭り!!』


会長「事件にならないように穏便にね!?」


魔王「む、そこまで言うなら半殺しで止めておくとしよう」


勇者『また作者都合発動した方がいい感じ?』


会長「半殺しも微妙なラインなんだよなぁ……。半殺しが完全にセーフなのはこの国ではあんこだけなのよ」


魔王「なら、魔法で意思を奪うか!」


勇者『作者都合発動まで、3、2、』


魔王「……3、4、5」


勇者『1』


会長「なんでそうなる!! 魔王の努力を無駄にすんな!!」


魔王「まだだ! ゼロのその先へ!!」


勇者『1、1、1、』


魔王「いや、そんなに強調されても、この世界でいちばんは我だからな」


会長「そういう問題?」


魔王「一番迷惑なのはこいつだろうがな!」


勇者『1、1、2、3、5、8、13』


会長「素数数えてる!?」


勇者『フィボナッチ数列なんだけどこれ』


魔王「なんのために!?」


勇者『知らん。勝手に作者都合発動させられてたんじゃね?』


会長「勝手に発動させんな!! ……これもう収集収拾つかねーな!! 話題修正不可能だわ!!」


魔王「よし、世界を一度滅ぼしてリセットしよう!これで解決だ」


会長「会長権限で阻止します!!」


勇者『とりあえずお前しばらくすっこんでろって頚椎折ってきたからしばらくは出てこないと思う。安心してくれ』


魔王「お線香あげとく?」


勇者『たぶんアイツにゃ要らん。勝手に戻ってくるだろうし』


会長「しぶといなー……いやホント君たち規格外すぎるね???」


勇者『規格外なのは会長もだろ』


会長「そんなことはないが!?」


勇者『爆弾2個も同時解除したって前言ってなかったっけ?』


会長「言ってないよ!?」


勇者『じゃあ爆弾は俺らの事か』


魔王「こいつは規格外というよりは企画外だな」


会長「まぁ確かに一般生徒に『生徒会は学校どころかこの辺一帯を揺るがす火薬庫だから近寄るな』って噂されてたけどさ……」


魔王「恐れられるのはいつもの事だ」


勇者『バルカン半島扱いやめーや。あと、あながち間違いじゃなくなりつつあるのは自覚してるけど企画の外にまでは追い出さないで?』


会長「いや割と事実じゃない? すぐ世界滅ぼそうとする魔王とすぐ着剣カリバー持ち出す勇者だよ?」


勇者『着剣カリバーってそれ、カリバー延長しただけじゃん』


会長「いや君の神器なんだよ」


勇者『本体はHK 417なんすけど……本体要素抜かないで?』


会長「本体そっちなん!?」


勇者『うん』


魔王「むしろ、聖剣を添え物にするなと言いたい。カレーを出されて福神漬けがメインと言ってるようなものだが」


勇者『いっぱいあっても聖剣なのか……』


会長「なんでエクスカリバーいっぱいあるの!? 君らの世界どないなってん!?」


魔王「どうもこうも、勇者に制圧された世界だが?」


勇者『実質制圧してるのは王家だけどね』


会長「その辺複雑なのね」


魔王「人間全て滅ぼしてさっぱりさせたいな!」


勇者『理解出来なくもない』


会長「なんで勇者が理解できてるの!?」


勇者『ナーンデヤロナー』


魔王「ふむ、二人で組んで更地にするのも一興だな!」


勇者『とりあえず、曲がりなりにも向こうの世界で言う人間の代表ではあるので止めさせてもらいます』


会長「勇者えらい!」


魔王「そうか、残念だ。世界の半分をくれてやろうと思ったが」


勇者『では聴いてください。SEKAINO GOWARIで、競合他社』


魔王「やっぱりこいつの奥底には邪悪しかない気がする!!」


勇者『ノリで言ってみただけ。特に理由は無い』


魔王「一番面倒くさいではないか!」


勇者『大体の人間ノリで生きてる様なもんだし良いんじゃね?』


会長「それはそうだけど、それにしたって勇者は物騒アンド適当すぎない?」


勇者『言うほど物騒か?』


魔王「まあ、こっちの世界基準だとそうかもしれんな」


勇者『そうなんかね?』


会長「そうだよ!? そろそろこっちの世界基準に慣れてくれ2人とも……」


勇者『しばらくはムリ!!』


魔王「安心しろ勇者。我がこの世界を支配し、基準そのものをひっくり返してやろう」


勇者『だからそれだけはやめろって!!』


会長「ほんとだぞ!!」


魔王「まあ、やるとしても一年以上は先の話だがな」


会長「よかった……とりあえず保留になっただけよかった……!!」


魔王「で、だいぶ脱線した気もするが、今日の結論としては上にお伺いを立ててみるでいいのか?」


会長「そうね、とりあえず学園側に確認とってみるつもり。この件については続報を待て……かな」


魔王「ふん、たったそれだけの結論のために随分と回り道をしたものだな。こっちには時は金なりという言葉があるようだが、まさしく至言だな」


勇者『ホントに遠回りしたなぁ……次元の壁破ったり、次元の壁破ったり』


魔王「世界規模で介入するのは勘弁しろ」


勇者『悪いのは俺を作った存在だ!! こっちに文句言われても困るわ!!』


魔王「これ以上は収拾つかなくなるぞ!」


勇者『まぁ今ん所まだ頚椎折れたままだから収集はつくよ。たぶん別エピソードでまた復活してくる説あるけど』


魔王「自分の作った手駒に反逆されてるという間抜けぶりには笑いをこらえられんな」


勇者『反逆つーか、これもまたアイツの手で踊らされてるようなもんだけどな(呆)』


魔王「作り手はマゾヒストか」


勇者『知らんがな。まぁヤツに聞けって言うと出てきそうで困るからヤツには聞かないでおこう』


(数分後)


勇者『聞いてもないのに勝手に返事してきやがったぞアイツ。〔このくらいしか引っ込み方が見つからんかった〕だそうだ。他にもあったろ』


会長「いや物騒な引っ込み方!! 作り手さんが規格外すぎてしばし呆然としちゃってたよ」


魔王「これ以上はもう触れんぞ」


会長「これ以上混沌が発露する前に帰ろっか……また生徒会に関する変な噂が湧いてきちゃう前に……」


魔王「そうだな、よし解散しよう!」


会長「おつかれさまっしたー!!」


勇者『この学校の生徒会が近隣にとってのバルカン半島扱いになってたんだし、時すでに遅しじゃね? ま、とにかくおつかれ〜。そういえば手持ちの硬貨、素材がこっちで言う金だったっぽくてそれなりに換金できたから、コンビニでなんか買ってこうぜ』


会長「お、換金できたんだ。よかったじゃん」


魔王「悪くないな。期間限定のスイーツでも買っていくか」


勇者『かいちょーなんか欲しいのある?』


会長「んー。なんかホットスナック食べたいな。チキンとか」


魔王「ふん、何事も穏便に収めようとするチキン(臆病)なお前にはお似合いだな」


会長「穏便第一! 平和こそ正義! それが私のポリシーだからね!」


魔王「つくづく退屈な男だな」


会長「女だよ」


魔王「ああ、すまんな。あまりに凹凸がない体つきをしているのでわからなかった」


会長「いやこの制服を見てくれ! スカートはいてるやろがい!!」


魔王「あいにく、人間共の衣服に興味はない」


勇者『そういえば現役魔王だった頃すっぽんぽんだったもんな』


魔王「貴様ら貧弱な人間共と違って、我に装備は必要ないからな」


勇者『紙装甲どころか装甲皆無だから、こっちのメンタルヘルス的にも頼むから着てくれ案件だったよホント』


魔王「……?ちゃんと魔力で体を覆っていたが?貴様らの着ている衣服や鎧よりは防御力はあったはずだ」


勇者『だったらなんで胴体にエクスカリバー刺さったんだよ。ついでに言えば、なんでアレで異世界転生みたいなことしちまってるんだよ』


魔王「貴様が我の切り札である異世界から邪神を召喚する魔石を壊したからではないか! 体の中に埋め込んで魔力を注いでいたというのに」


勇者『あー。アレそういう奴だったんだ。いかにも感あったからてっきり弱点わかりやすい系ボスの弱点かと思ってたわ』


魔王「そのせいで蓄えた魔力が暴走して、気が付けばこのザマだ。まあ、結果的にお前への嫌がらせにもなった事だし良しとしよう」


勇者『巻き添え食らって半分自爆してるようなモンだけどな』


会長「てか君らそれでこっち来たんだ……ただの戦いの余波じゃん!!」


勇者『エクスカリバー魔王にぶっ刺したらこっち飛んだことしか俺は分からんかったけどな』


魔王「我も予想外だった。ふ、嫌な事件だったな」


会長「君らも大変だったんだね……。でもこの世界にはあんま迷惑かけないでよ? 大暴れしてまた次元の穴開いても私責任取らないからね?」


魔王「その時はそいつのバックにいる創生者に何とかしてもらえばよい」


勇者『どこぞのバカがまた次元に穴開けそうで怖いんだけど。ねぇ』


会長「まぁ……その時は二人が頑張ってよ。主人公と前作のラスボスが共闘するの、けっこう熱いし」


魔王「むしろ我は崩壊を助長するかもしれんがな」


勇者『そういうこっちゃない気がするんだが……まぁ、そんときはまたどっかの骨へし折れば良いしいっか』


会長「バイオレンスな解決策やめーや!! ほらコンビニ行くよ!」


勇者『おう!! あの硬貨そこそこ使い古されててボロかったけど、美術品的価値でゴリ押ししたら高値で引き取って貰えたからまじサイコー!!』


魔王「我も、そこらの人間から財貨を略奪するとしようか。そろそろ残金も心許ない事だしな」


勇者『Hey Policeofficer !!』


会長「生徒会長権限で生徒会役員の略奪は阻止させていただきます!!」


勇者『どうにもならなかったら一緒にエクスカリバー背中にぶっ刺す?会長』


会長「刺しません。生徒会長たる私がそんなことしたら他の生徒が真似するでしょ」


魔王「いや、それはそれでどうなんだ。潜在的サイコパスばかりかこの学校」


勇者『んじゃびっくりナイフカスタムならええか?』


会長「まぁすぐ世界滅ぼそうとする魔王とすぐHKなんだっけにエクスカリバー着剣したやつ持ち出す勇者よりはマシってことで。でもって、びっくりナイフカスタムのカスタムってどんなカスタム?」


勇者『エクスカリバーの謎レパートリー品としてある、ビックリナイフみたいになったヤツ』


会長「なんそれ!! ……いや、突っ込んでも仕方ない気がするからもうコンビニ行こう! か弱い人間はお腹減っちゃったー」


魔王「うむ、では行くとしようか」


勇者『レッツゴーヘブンイレブン!!』


会長「ヘブン行っちゃったよ!!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る