第3話 そしてネパールへ①

 僕がネパールに行ったのは、2007年の事でした。


 某大学病院に勤務中。


「うん、今度国際会議があるんだけど誰か行くかね?」


 医局の会議で、教授の一言。


「行きたいです!」


 准教授、講師陣を差し置いて手を挙げる、ペーペーの私。だが、


「うん、じゃあ行こうかね」


 というわけでネパール行きが決まった。



 そして、僕は、ネパールについて少し調べる。うん、面白そう。そして、


「先触れに行って来ます」


「ん?」


 といって、国際会議が始まるおよそ1週間前に、勝手に一人ネパールに旅立ったのでした。



 確かタイ経由で、ネパール。そしてタイを少し観光。で、この辺りカンボジアに行った時と思い出がかぶるので、あやふやです。


 ネパールの空港は、えっ、これ国際空港って感じでした。空港の周囲にはたくさんの人、何か売りつけようとしたり(袋に入った何かの葉っぱ)、荷物運ぼうとしたり、タクシーの客引きだったり。かき分けてタクシー乗り場でタクシーに乗る。


 そして、タクシーで市内ヘ、道がガタガタしていて、ホコリっポイそういう印象でした。道中、道の下には、バラック小屋のような小さな小屋が密集した地帯があった。何気なく見ただけだけど、何故か心に残った。


 そして、僕は、あらかじめ予約していたホテルアンナプルナにやってくる。


 値段はそんなに高くないが、インド系の高級ホテルだった。しかし、う〜ん。


 ギシギシ軋むベッドに、薄暗い部屋。ちょっと怖い。まあ、寝るだけだし、良いか~。


 というわけで、ぶらぶらと出かけたのだった。



 意外とホテルの周囲は賑やかというか、凄い人だった。ので、人混みを避けて反対方向にぷらぷらと。


 すると、銃を構えて厳重に警備された建物が見えた。確かこの辺りに王宮があるから、王宮かなと謂ったら、アメリカ大使館だった。


 その前にあるのが王宮だったが、どうも様子がおかしい。柵らしきところの棒が所々外され、明らかに一般人そうな人々が出入りしていたのだ。


 僕が、それを見ていると、手招きされて、中を指差す。どうやら入って良いということらしい。僕は中に入り、王宮を見学。王宮には誰もいないようだった。そして、特段素晴らしいものでも無さそうだった。ピンク?オレンジ色の綺麗な建物だ。僕は、とりあえず一周して帰る。


 どうやら、王様は逃げているようだった。数年前に、王族殺害事件があり、今の国王になったが、不人気で。各地でデモが起き、とりあえず王宮からは逃げ出しているのだそうだ。(この話は、後ほど詳しく)



 何気なく散歩していると、屋台っぽいネパール料理店が、そこに入りダルバートとモモを。


 ダルバートは、豆のカレーとか、漬物とか、野菜の炒め物とインディカ米だった。豆のカレーはスパイスが効いていたが、辛くなくさっぱりしている。そして、モモ。これは、とても美味しかった。


 小籠包のような物に、スパイシーなソースをつけて食べる。このスパイシーなソースが気に入りました。



 とりあえず、初日はこんな感じだったと思う。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る