第2章 ○○○○と史上最強の出会い編

第21話 入国拒否!?

 ツーツンツ王国の東の隣国、バージセ王国には簡単には入国できなかった。


 と言うのも、国境付近を守る兵士の1人が俺たちに向かってこう言ったのである。

 

「バージセ王国は現在 鎖国さこく中だ! どうしても入国したくば、マカハニ迷宮に潜って、ダンジョン内にたった1羽だけいるという伝説の病吸びょうすい鳥をらえてこい! もし王女様の病気を治すことができるやもしれない伝説の病吸い鳥を捕まえてこられればその時はここを通してやろう! では、姫様のためにも貴様らの健闘を祈る!」




 そういうわけで、俺たちはツーツンツ王国とバージセ王国の国境付近にあるマカハニ迷宮に向かったのである。



 そして俺たちはこの時、第1層である魔物と対峙していた。



 ミニ・イヤースル・ゾンビ×9


 身長50cm弱のぬいぐるみにしたいようなかわいい見た目のゾンビなのだが、とにかく一番初級の回復魔術であるイヤースルを戦闘バトルそっちのけで仲間や自分に唱えまくる(魔物で唯一回復魔術の連打――1ターンに複数回唱えること――が可能)のだ。



 それでどうしようかと考えていた時だった。 


【イヤースル(連打)―ユニーク魔術― 所有者 ミニ・イヤースル・ゾンビ】を【隠れ職業 盗賊シーフ】の能力で盗みますか?

 ※成功確率40% 1戦闘バトルに1回のみ


    はい or いいえ


 というコマンドが俺の目の前に表示されたのである。


「長期戦は厄介だ! われの【光の斬技ざんぎ】で一瞬で勝負を決めさせてもらうぞ!」


「ちょっと待って!」


「なんですか? ご主人様! もしかしてあいつらを倒すより先にアレーシャのことよちよちしてくれるんでしゅかぁ? して! して! してくだしゃい! ゴロニャンニャン!」


「違う! 違う! なんか変なコマンドが出たんだ! イヤースラ(連打)を盗みますか? って!」


「兄さん! それ、きっと盗賊シーフの能力ですよ! すごい! 盗賊シーフって敵の魔術とか盗めちゃうんだ!」


「でも、成功確率40パーだってさ」


「それでも試してみる価値はありますよ! だってボクらの隊には回復系魔術師ヒーラーがいないんだから!」


「うん・・・・・・じゃあ、まあ、試してみるか。・・・・・・はい! 盗みます!」


 俺がそう言うと、ミニ・イヤースル・ゾンビ1体が紫色の二重丸でロックオンされた。


 そして、その紫の二重丸がパチパチと点滅し始める。


 20回くらい点滅しただろうか。


 突然、俺の目の前にこんな表示が現れた。


【イヤースル(連打)―ユニーク魔術―】を盗むことに成功しました!


 詳細:1回につき15~20ポイントの自分や仲間のHPを回復させることができる。1ターンに3~5回連打することが可能。


「なんか成功したっぽい!」


「やりましたね! 兄さん! イヤースルだけじゃちょっと頼りないけどボクらの隊の回復系魔術師ヒーラー役お願いしますね!」


「頼りないは余計だ! そんなこと言うならお前だけイヤースルしてやらないぞ!」


「そんなぁ! 冗談ですよ、冗談! 兄さん! ボクを見捨てないでください! ボクのちっぱいいつか見せてあげますから!」


「そんなの見せなくていい!」


「ひどいっ!」


「ルーフェンス・マークス准尉じゅんい! 今のは本当にひどいぞ! 女がせっかく胸を見せてやると言っているのにそんな言い方はないだろう!」


 そう言ったのはついさっき俺にゴロニャンニャンしていたアレーシャ・シャーベ曹長だった。


 一体どういうつもりなんだろう?


 この人の思考回路はやっぱり謎だ。


 でも、それが女子たちの総意かもしれないので俺はこう言い直した。


「別におっぱいを見せてくれなくてもイヤースルはちゃんとしてやるから!」


「それは・・・・・・つまり、本当はボクのちっぱいが見たくて見たくてたまらないってことですか?」


 なんでそうなるんだ?


「隊長はちっぱいが好きなのですか? ミーファのおっぱいじゃ駄目なのですか?」


 ミーファ・ガタラ第1伍長ごちょうが言う。


 いや、だからなんで?


「軟らかさならわれの胸が一番だぞ! そこらのスライムより軟らかいはずだ!」


 アレーシャ・シャーベ曹長が言う。


 だから・・・・・・。


「お姉さんのおっぱいも大きいしすごいエッチな匂いがするわよ!」

 

 テス・ハミン上等兵が言う。

 

 だからっ・・・・・・。


「ルーフェンス君はあたしのアイドルおっぱいが好きなんだもんね!」


 ミフユ・ノノミヤ一等兵が言う。


 なんで・・・・・・。


「お兄さんはアイドルのおっぱいなんかよりギャルモのおっぱいの方が好きだし!」


 うーピリ(聖剣? 魔剣?)が言う。


 なんでっ・・・・・・。


 そして、ジュナ・ヘッケルト一等兵が最後に言った。


「結局男の人は大きいおっぱいが好きなんです! 私のおっぱいがどう見ても一番大きいですよね! それに男の人は一番初めに出会ったおっぱいに戻ってくるものなのです! ルーフェンス准尉! あなたがこの中で最初に出会ったおっぱいはどれですか? よーく思い出してください!」


 なんでいつもこうなるんだよっ!



※※※

第21話も最後までお読みくださりありがとうございます!


もし少しでもおもしろいと思っていただけたら、作品フォローや★評価をしてもらえるとすごくうれしいです!(第22話からすごい😆急展開なので応援コメントやレビューで感想教えてほしいです😻)


【次回予告】

第22話  史上最強の出会い❤️


 俺(ルーフェンス・マークス准尉)たちの前に幼い刺客が現れる!

どうなる? さらにまさかの急展開(史上最強の出会い!)の第22話っ!


どうぞ続けてお読みくださいませ

m(__)m

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る