第3話 ようこそ魔術学園フェストルへ

フェイズ襲撃事件の後、調査のために入学式は翌日に延期された。

「新入生入場!!」

 たくさんの拍手とともに向かい入れられる。この学園では、1学年の人数は300名ほどおり、会場は少し騒がしいものの、新入生はこれから始まる学園生活に胸を躍らせていた。

「ようこそフェストルへ」

 ...

 ありきたりな入学式が終わり、始めてのホームルーム


「あ、ジェイド! クラス一緒なんだね」

 そこにはルーナがいた。


「知人がクラスメイトで心強いよルーナ」

 ルーナと会話を弾(はず)ませていると

 ???「あなた、あのときの...」

 そこには黒髪ロングの美しい少女が立っていた。

 襲撃事件のとき、フェイズにさらわれていた少女である。

「あのときは...そのありがとう」


「あれから体は大丈夫か」


「えぇ だ、大丈夫…」

赤面しながら言う。

「あ、そう!あと名前を言っていなかったわね 私の名はメルス・ディナイト メルスでいいわ」


「俺の名はジェイド・イプシム ジェイドで頼(たの)む」


「入学式のときジェイドと知り合った ルーナ・イリアスだよ ルーナって呼んでね」


 一通り自己紹介が終わった後、担任が姿を現す。

 黒きマントを羽織った、いかにも魔術師って感じである。


「今日から1年Fの担任となったゼプション・アズだ 一年間よろしく」

 見た感じでは、そんなに年はとっていなさそうで好青年(こうせいねん)っぽい顔をしている。


「なんだお前ら、担任が男で残念か?」


 ドキッ

 図星(ずぼし)な男子生徒が数人いるらしい。


「そんなお前らに早速だが抜き打ちの魔術テストを行う」


 忙しい空気は続く。

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