ノケモノ黒魔術師のやり直し。2週目人生をLv999の闇の力で、最凶魔王と呼ばれて無双する。勇者に裏切られ、命と愛する者を奪われた俺、過去に戻ってすべてを取り戻します!
23話。新スキル【死神の手】を習得。アンデッド軍団を強化
23話。新スキル【死神の手】を習得。アンデッド軍団を強化
「うわぁああああ! ありがとうございますにゃ、魔王様! 私はメルティですにゃ! こんなに強くてカッコいい魔王様が降臨されるなんて、感激ですにゃ!」
猫耳少女メルティが、俺にお礼を述べる。
グリゼルダから俺の素性について、教えられたみたいだ。
メルティの感激ぶりに、俺は思わず苦笑してしまう。
「魔王様、みんなと妹を助けて欲しいですにゃ! ミスリル鉱山で、大勢の仲間が奴隷として無理やり働かされていますにゃ!」
「もちろん、そのつもりで俺はここに来たんだ。ミスリル鉱山の中の状況について、落ち着いて教えてくれないか?」
俺は水筒を取り出して、メルティに差し出す。
メルティは全力疾走を続けたために、汗だくで疲労困憊していた。
「は、はいですにゃ! 魔族のみんなは咳がひどくて、ゴホン、ゴホン言っていますにゃ! たぶん、病気にかかっていますにゃ! 私の妹も咳が止まらなくて……でも、治療も受けさせてもらえないですにゃ! 」
「なんと、予想以上にヒドイ状態なようじゃな」
「ミスリルそのものが、魔族にとって有害な物質ですからね」
グリゼルダとサーシャが、憤りをあらわにした。
俺も許せないと思う。
「……それは、多分、鉱山病だな。通気性の悪い場所で、粉塵を吸い込み続けたせいだ」
「ええ!? 治るんですかにゃ!?」
「俺は魔族に効果のある闇の回復魔法【ダーク・ヒール】が使えるから、大丈夫だ」
「さ、さすがは魔王様ですにゃ! でも急がにゃいと……身体を壊して動けなくなった仲間は、奴隷として売られるか、売れなければ殺されてますにゃ! 『俺たちの経験値にしてやるから、ありがたく思え!』とか言われて! 私の妹も危ないですにゃ!」
メルティは涙ながらに訴える。
これは一刻の猶予も無さそうだ。計画通り、鉱山の奪回作戦を今夜、決行しよう。
「ウォルター、ミスリル鉱山に引き返してもらえるか? 野盗に襲われて、逃げ帰ったということにしよう」
「はっ。承知しました。我が主」
直立不動の姿勢でウォルターは応える。
「その前に、【従魔の契約】を交わそうか。ウォルターには、【魔将軍】のクラスを与える。すべてのステータスが1.5倍アップし、俺のスキルか2つ使えるようになる。ただし、俺に逆らえば死ぬことになるが、どうする?」
「ぜひにも。士は己を知る者の為に死す。我が剣は、カイ様に捧げました。どうか、この命、お役に立てていただきとう存じます」
ウォルターは俺に真の忠誠を誓ってくれていた。
脅して無理やり配下にした者などよりも、よほど頼りになるな。
「にゃにゃ! 魔王様、私もお役に立ちたいにゃ! できれば私とも、【従魔の契約】をお願いいたしますにゃ!」
メルティも手を挙げて頼んできた。
願ったりだ。メルティのステータス値もアップさせておいた方が良いだろう。
「わかった。メルティには、【魔王軍の幹部】のクラスを与える」
「あ、ありがとうございますにゃ! 【魔王軍の幹部】。うわっ、良い響きですにゃ! これで妹を取り返しますにゃ!」
「これは……恐るべき力です。今の俺なら、エルザ殿とすら互角に戦えるかも知れない」
ふたりとも、感激した様子だった。
「頼もしい仲間が増えたのじゃ!」
「グリゼルダ様、これでまた領地奪還に一歩近付きましたね」
無邪気に喜ぶグリゼルダとサーシャは、人間が仲間になることに忌避感は無いようだ。
人間よりも、彼女たちの方がよほど寛容だな。
それと新スキルも獲得しよう。戦いの前に、戦力を少しでも強化しておかなくては……
次の戦いで、もっとも役立つであろうスキルは、これだな。
『【イヴィル・ポイント】300ポイントを消費し、スキル【死神の手】を修得しました。
5%の確率で、攻撃をヒットさせた相手を即死させます。この効果は、召喚したモンスターや、配下のアンデッドによる攻撃にも適用されます』
【死神の手】。これがあれば、伏兵として用意した300人のアンデッド軍団を強化できる。
アンデッドになると筋力が落ちるが、即死効果が攻撃に乗れば、その弱点をカバーできるぞ。
アンデッド軍団は、すでにミスリル鉱山まで移動中だ。
これで、エルザ一党を攻め立てて、大混乱に陥れてやろう。
==================
名前 :カイ=オースティン
クラス:黒魔術師(ダーク・スター)
レベル:999
スキル:【魔剣召喚】。【従魔の契約】。【アイテム鑑定】。【闇属性強化Lv10】【MPドレインLv5】
【死神の手】
==================
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます