第四十話 「компьютер(PC)」

「(ゲーミングPCか・・・?)」


"プシュウウウウウウゥゥゥ――――ッ!


「(・・・・)」


"ガタッ...."


「Правильно,Даже если


 пасхальные дни плохие


 все будет сходиться к


 сходимости,

(そう... 過ぎ越しの日経ちが悪かろうと、


 収斂(しゅうれん)へと向かって全ては


 異同点へと集束して行く――――)」


「(頭がおかしいな...)」


"ガサッ ガササッ!"


渡された珈琲の殆どを床にバラ撒いた隆和は、


珈琲を渡したツベフォフがどこかへと向かい


歩いて行くのを見て、古びた工場か何かなのか、


その後をつき今までの部屋とは何か違う、


一室程の広さの部屋の中へと辿り着く――――


「(・・・・)」


周りにある瓦礫を跨ぎながら、


明かりの無い部屋の真ん中辺りに目を向けると、


その場所に、古びた建物の汚れ具合とはまるで異なる


複数台のあまり見た事が無い形をした


おそらくコンピューターだと思われる


装置のディスプレイが、暗い部屋の中に


薄っすらと明かりを照らしている....


「・・・・」


あまり見た事が無いPCが錆びて


ボロボロになった机の上に置かれているのを見て、


隆和はそれがゲームに使うためのPC


"ゲーミングPC"では無いかと考える


「(あ、あんまり、見た事がねえ形だよな....


  つ、つー事は、やっぱ


  ゲーミングPCだよな...?))」


"通常のPC"、そして


"ゲーミングPC"の二種類しか


判断基準が無い隆和の側頭葉は、どうやら


この見慣れない目の前のPCを


"ゲーミングPC"として認識した様だ


"ガタッ...!"


「・・・・!」


ツベフォフ、は一人言を呟くのを止め


その部屋の中央に置かれた


ゲーミングPCの前の椅子に座る


「Периферия, точка Б,


 точка ЁЗ,

(周辺、地点Б 地点ЁЗ....)」


「・・・・」


そして隆和が認識した目の前の


ゲーミングPCに向かって何かを呟き出す....


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「(・・・・)」


「Правильно Я хочу знать


 произойдет ли


 случайное событие


 если мы встретимся в


 Айрис после


 предсказанного


 времени.

(そう.... その予測時間とその後に


 アイリスで、私達が出会う場合の


 偶発的な事象の可否を知りたい...)」


「Господин Цвефов,!

(つ、ツベフォフ氏....!)」


「,!? ……Аймой!?

(――――ッ!? 


 ・・・・エイモイ―――ッ!?)」


「Нет нет вы должно


 быть заметили,

(い、いや、気付いてたでしょう....)」


「・・・・」


"ガタッ"


PCの前の椅子に座っていたツベフォフは


ヘッドホンを外すと、後ろにいる隆和の方に


驚いた様な顔をして振り返る


「Нет нет Я тоже думал о


 разных вещах,

(い、いや・・・ 私も、色々考えたんだが...)」


「Думая О чем ты думаешь

(・・・考える... 何を、"考える"んだ?)」


"ギィ....


興味が無いのか、ツベフォフは


再び自分の目の前に置かれた


PCのディスプレイの方に振り返り背を向ける...


「Я же говорил тебе что


 в этом полярном слое


 думать бессмысленно,

(い、いや・・・っ 私も...っ


 い、今の状況に色々考えたんだが...っ)」


「Я же говорил тебе что


 в этом полярном слое


 думать бессмысленно.

(・・・言っただろう、この極層においては


 考える事は意味をなさない、と――――)」


"ガタッ!"


「Г-н Цвефов

(つ、ツベフォフ氏――――)」


「Меня преследуют


 Лебедевы,и что со


 мной будет, Аймой ты


 думаешь об этом и


 беспокоишься об этом

(レベデワ達が、自分を追って来ていて


 そして自分がどうなるか――――....


 エイモイ―――... 


 アナタはその事について考え、


 そして悩んでいる....)」


「(お、俺は、飛べる筈なんだ....!)」


「・・・・・」


おそらく、隆和が考えている月並みな凡人の考えを


あらかじめ理解しているのか、ツベフォフは


椅子から立ち上がると、床に散らばっている


残骸を跨ぎながら、部屋の隅の方へと向かう


「Нет ну прямо сейчас


 пока мы этим


 занимаемся, Эм N/S,


 Лебедева и другие


 преследуют нас


 не так ли?

(い、いや・・・っ 


 い、今、我々がこうしてる間にも...っ


 あの、N/S... レベデワ達は


 私達を追って来ているでしょう――――っ?)」


「что это такое?

(・・・それが、何なんだ....?)」


"ガシャッ ガシャッ ガシャッ....


話をしながら部屋の隅の方に立つと、


その隅の壁に置かれた錆びた、何かの装置なのか


金属の箱の扉をツベフォフが開ける


「Я-я ничего не сделал,


 Ну конечно, Лебедева


 и другие должны это


 понимать,

(わ、私は、何もしてない――――....っ


 そ、その事は、レベデワ達も


 当然、理解してる筈だ....)」


「・・・・」


"ガタッ ガタタッ!"


「・・・・」


部屋の隅で隆和に背を向けたまま、ツベフォフは


自分が開けた金属の箱の中へと手を伸ばすと、


その箱の中の何かに向かって


哀願する様な薄い表情を浮かべる


「Эй теперь когда дошло


 до этого, Я-я, я


 думаю мне следует


 рассказать Лебедевой


 и остальным что


 происходит и сдаться!

(こ、こうなった以上... わ、私はっ...


 れ、レベデワ達に訳を話して


 じ、"自首"した方が...


 いいんじゃないかと....っ!)」


"ガタンッッ!!"


「ッ――――!?」


「есть такая история,

(・・・こんな話がある――――)」


「Разговаривать?

(話....?)」


箱の中にあったレバーの様な物を


ツベフォフが引くと、物音が部屋の中に響き


思わず隆和は目を見開く....!


「Один раз,

(かつて――――)」


「Или один раз?

(か、かつて...?)」

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