①血濡れの赤い糸《ワイヤー》は、錆びつかない戦う ~JKに恋をしたピエロが、闇の力で魔を討伐する~

椎名富比路@ツクールゲーム原案コン大賞

第1話 プロット

◯参考作品


『デビルマン』

 ホアキン・フェニックス版『ジョーカー』

『仮面ライダー BLACKSUN』

『ステップアップLOVE/DAOKO × 岡村靖幸 (covered by 月ノ美兎とジョー・力一)』


  

◯世界観


 悪魔・機械と融合した改造人間「ディーヴァ・サイボーグ」略して「ディーボーグ」がいる世界。

 悪魔と融合して機械で制御し、ディーボ-グは異能を使うことができる。

 だが、適合率は43%。ほとんどの人が自我を保てず、悪魔に魂を乗っ取られる。

 

 ディーボーグを倒す機関として、世界各国は「ポラリス」という組織を結成。

 世間には公表していないが、「ディーボーグ」を人知れず撃退している。

 


 しかし、ネットにはディーボーグ志願者が増えている。

 

 ディーボーグは、人を超えた能力を得ることができる。

 彼らのトップには、先導者がいる。

 先導者はいじめられっ子や自殺志願者などの前に突如現れ、志願者は改造される。

 元々力を持っているものの前には、現れない。

 資格がなくても、それなりの能力が得られる。

 そのかわり、悪魔に精神を乗っ取られるケースも後を絶たない。


 主人公のカケイ ジョウも、元世捨て人でディーボーグになったうちの一人。

 ヒロインは取り締まる側。

 


◯主要キャラクター


 

ビジュアル・性格・セリフイメージ等



主人公


●ジェイク

 カケイ ジョウ


 ビジュアル

 普段は、黛灰さん。

 ヴィラン化するときは、ジョー・力一さんに変身する感じ。


 

 普段は冴えない高校生。

 その正体は、魔物と融合したピエロ怪人「ジェイク」。

 

 過去に人生に絶望して死にかけていたが、改造人間になって再び生を受ける。

 虐げられている人を魔物と融合させて潜在能力を引き出す。


 過去に自分を同じ力で助けて、家族を殺してくれた人間に忠誠を誓っていた。

 が、殺害対象だったミツキとの出会いで人間性を手に入れて、師ワカツが命を弄ぶ単なるテロリストと知って、ワカツの元を去る。

 

 自分なりの解決法で、ディーボーグを増やさないように戦っている。

 また、ディーボーグになりすまして殺人を繰り返す者たちも葬りさる。


 虐げられている人たちに奮い立つように仕向けているが、無関係の人まで殺すようになってはいけないと諭している。

 しかし、ほとんど誰からも聞き入れてもらえていない。


 実は正体が「悪魔」で、筧譲という人格はもう乗っ取られている。

 悪魔として活動しようとしたが、ヒロインのミツキと出会ったことによって人としての感情を手に入れる。

 そのせいで、筧でも悪魔でもない第三の人格になっていた。

 


 能力は、『錆びた鋼糸ルスト・ワイヤー』という、血でできた鋼鉄の糸。


 血液中の鉄分を糸状にして放つ。

 行動範囲は広いが、伸ばせば伸ばすほど威力は低くなる。


 ゼロ距離になるとほぼ無敵の鉄壁を誇り、刃や銃弾すら弾く。

 が、自身の血を著しく失う。


 かつて自分を輪切りにして自殺しようとして、元師匠に止められた。

 

 大ボスクラスのディーボーグさえ、軽くあしらうことができる。



印象的なセリフ

「僕のように、なってはいけないよ」

 

 

大兎川オオトガワ 美津紀ミツキ


 ヒロイン。善玉。


 ビジュアル

 白いブレザー制服を来た月ノ美兎さん。


 17歳現役JKでありながら、退魔の巫女の末裔であり、魔物退治のプロ。

 対ディーボーグ特務機関戦闘員のリーダー。

 愛用の刀を抜けば、大人顔負けの活躍を見せる。


 ディーボーグではないが、対ディーボーグ用の特殊装甲をまとって戦う。

 並のディーボーグならひとひねりであるが、ボスクラスとなると苦戦する。

 バランス型。強くもないが、弱いわけではない。

 戦闘力より、知恵で乗り切るタイプ。


 戦闘のプロだが、本人は争いを好まない。

 ディーボーグとも、対話で解決できないかと思っている。

 そのため、あえてスーツに高度な戦闘機能を搭載していない。



・戦闘用装甲

 白いミニスカ軍服。

 服の下は、ぴっちりとしたボディスーツ。

 常人の一〇倍の戦闘力を持つ。


・異刀 YADORIGI

 退魔用の特殊な木刀

 異界に生えている木を削って作ったとされている。 

 人に強く当てても骨折までで済む。

 だが、木の表面に魔力を帯びていて、弱い魔物が触れると浄化される。


・印象的なセリフ

「ディーボーグだって、命です」



●ネコミ(?)


 ミツキのパートナーで、人型の猫又。

 見た目は小学校高学年ほどだが、ディーボーグ討伐組織の中では最古参のひとり。

 猫目で、猫耳とシッポがついている。隠すことはできない上に、本人も隠すつもりはない。

 インドア派で、室内で映画を見てばかり。

 好物は、どて焼き。歯ごたえが好き。魔物のモツを食っていたときの名残。


 ディーボーグ討伐に協力的ではあるが、ディーボーグ探知などはできない。


 自分が戦うのではなく、偵察。

 丸っこいまねき猫型の式神を、キーホルダーとしてミツキに持たせている。

 戦闘時は、式神を人間大に巨大化させて戦わせる。

 


●ワカツ:禍神かがみ わかつ(53)


 筧 譲の師。

 ネグレクトをしていた譲の両親を殺害して、譲を自身の後継者として鍛えた。

 世界を壊してくれると思ったが、彼の中の「悪魔」が人間愛に目覚めてしまって袂を分かつ。

 五〇代だが、二〇代くらいの痩せた男に見える。


 毒ガス使い。

 行動範囲は狭いが、確実に相手を仕留める。

 顔半分が、ガスマスクと融合している。


 八と書いてワカツと読むのは、彼が実験体八番だから。

自分を作った秘密結社を乗っ取って、自分がボスになっている。


 

●物語構成


 五~六章立て。

 一章あたり、原稿用紙換算五〇~七〇枚予定


・譲の視点では一人称

・ミツキ視点では三人称

 で書く予定


 

 簡単なあらすじ



 

第一章


「ディーボーグ」という人型モンスターが街を荒らしている世界。

 

 ヴィランの「ジェイク」は、女子高生の巫女「大兎川オオトガワ 美津紀ミツキ」と戦っていた。

 彼女は、対ディーボーグ特務機関戦闘員のリーダーである。

 


「ミツキ視点」

 

 ヴィランの「ジェイク」は、魔物をけしかけたのではなく、殺害したという。

 襲われていた女性を、助けようとしたのだ。


 翌日、譲は学食で一人、うどんを食っている。

 彼は身寄りがなく、寮に身をおいている。

 

 そこへ、大兎川 ミツキが。手持ちの弁当がかわいい。

 うどんだけでは、栄養が偏ると、ウインナーやトマトをくれる。

 何も持ち合わせていない譲は、うどんのお揚げをミツキにあげようとする。

 

 

「ジェイクという連続殺人犯が出没している。危ないから外へ出歩かないように」

 と言われたが、翌日も彼は外出した。



 その日の深夜、譲は自殺志願者たちと一緒に、森に集まっていた。

 

「ホントに、自分を変えてくれるの?」


 いじめや虐待によって学校や家に居場所がなくなった少年少女が、「ディーボーグになれる」というネットの触れ込みを信じて、集まっていた。


 だが、発信者は殺人犯だった。

 自分の欲求を満足させるために集めたに過ぎない。


 魔物を装った者の毒牙が、譲にも及ぶ。


 だが、譲は「本物の」ジェイクだった。

 殺人犯を「錆びた鋼糸」で処刑した。

 残ったディボーグ志願者に、

「自分みたいになってはいけない」

 と説得するが、失敗に終わる。

 墜ちた人の闇は深く、自分ごときが人間性のよさを話したところで聞き入れてもらえないと、落ち込む。



「ミツキ視点」

 

 ディーボーグとなった自殺志願者たちが、ミツキに襲いかかる。


 対話でどうにかしようと試みたが、ミツキは失敗して負傷してしまった。


 そこへ、「ジェイク」というディーボーグが助けに来た。


 ミツキたち機関が追っている、最強クラスのディーボーグである。


 機関の構成員は、ジェイクと戦闘になるが、ミツキは彼らを止めた。

 構成員の誰も殺さず、ジェイクは夜の闇へと消える。

 

 

第二章



 また、昼食時にミツキが隣に座る。

 目立つから辞めてほしいと行っても、やめようとしない。


 ミツキは、譲の周りでジェイク関連の事件が多発していることに、疑問を感じていたのだ。


 そこで事件が起きた。


 屋上から、少年が飛び降りたのである。

 

 未成年の主張のように、自身がいじめの加害者であると暴露しながら。


 


 

「ミツキの視点」


 事件の当事者たちを、生徒会であるミツキは調査する。


 いじめ被害者だった少年はシロだ。

 ディーボーグらしい反応は見られない。


 加害者の少年が死んでも、憎いと思いつつ心を痛めるほどの人物だった。

 彼に友人はいない。


 調査の結果、同じようなケースが他にも二件あったことを知る。


 一件目は、とある製薬会社の重役が、金の使い込みを暴露して自殺。


二軒目のケースは、刑事が暴力団と密通していたことを告白して、署の屋上にて拳銃で自分の頭を打った。

 

 三軒目が、本校で起きた事件である。


 どうも、学校だけで起きているわけではないようだ。


 ミツキは、ネコミから重要な情報を手に入れた。

 

 今日、譲が学校を休んでいたというのだ。


 行き先は、空港である。


 


「譲の視点」

  

 ディーボーグの存在を察知して、譲は飛行機で目的地まで飛んでいた。


 

 突然、CAが機長との不倫を告白して、飛行中のジェット機からパラシュートなしに飛び降りた。

 譲はディーボーグの力を駆使して、CAを助ける。

 ドアも、「錆びた鋼糸」で塞ぐ。


「助けなくてもいいのに」


 現れたのは、動画サイトで物申す系の発信をしている女性配信者だった。

 彼女は人間の悪意を善意に変換し、SNSで悪事自慢をしている者たちを次々と処刑していたのである。

 シャーデンフロイデなど、女性ディーボーグはうんちくを語り始める。


 精神乗っ取り系の相手が、「乗客全員の過去の悪事」を暴き、全員を飛び降り自殺させようとする。

 助けるスキをつかれ、譲は自分の過去も覗かれてしまう。


「……お、お前は!?」


 乗っ取りに失敗した相手は、譲に殺される。


(犯人は譲の正体が魔物だと知った。しかし、この章では明かさない)

 

 

第三章


 偵察から帰ってきた譲は、機関から事情聴取を受ける。


 ミツキは、譲がなにか隠しているのではと、問い詰めた。


 だが、譲は答えようとしない。


 白を切り続けるが、

「譲以外の乗客が全員死んでいた」

「死因は、毒ガスによるもの」

 と告げられて、譲は動揺する。

「知らない」とウソを突き通し、ようやく開放される。

 


 外出した譲は、かつて自分を救った師と再会する。


 彼こそ譲の師であり、件の毒ガス使い「ワカツ」だった。


 譲は昔、自分を虐待していた両親を殺害「してくれた」人物である。

 以後、改造を受けて、自分のように苦しんでいる人々をディーボーグにしていった。

 しかし、彼の目的が魔物による人類浄化であると知ると、組織を離脱したのである。 


「自分の元に戻ってこい」と、ワカツは語る。

 だが、譲は戻らない。


 三人の刺客が送り込まれるが、すべて返り討ちにした。


 だが、自分も重症を負う。


 もう一人の刺客に殺害されそうになるが、ミツキに助けられた。


 逃亡する、刺客。


 なぜ助けたのか聞くと、「借りを返しただけ」と言われる。



第四章



 譲は、治療を続ける。 


 ミツキに狙われている以上、派手な動きは避けたい。


 しかし、ワカツの魔の手は人間に及んでいる。


 仕留めそこねた追手が、譲に襲いかかった。


 ジェイクではない譲は、学校で襲撃を食らって怪人になれない。


 そこへ、ミツキが駆けつけた。


 しかし、刺客とミツキとでは実力差が違った。

 彼の強さは、「ジェイクと同じ体質から」であると、譲は確信した。



 ジェイクの変身が解けた。


 自分が筧譲であることを、ミツキに知られてしまった。

 

 お互い動揺する中、ミツキがさらわれる。


 

第五章


「ミツキの視点」

 

 

 ミツキは、廃工場に隔離されていた。


 刺客からの話で、譲の正体がジェイクという魔物だと知る。

 彼の心は、両親からの虐待によってすでに死んでいた。

 

ジェイクが現れる。



「譲の視点」


 刺客は、ミツキをあっさり解放した。


 さらに、ジェイクに「人間の肉」を食うように指示する。

 ディーボーグは、人間を食うことで治癒効果が得られるのだ。

 

「情けないお前を殺しても、自分がナンバーワンになれないから」と。


 刺客の目的は、「ジェイクを越えて自分がディーボーグのトップになること」だった。


 二対一でやろうと、挑戦を挑んでくる。

 

ジェイクは人間を食うことを拒否。


 激怒した刺客は、そのまま二人を攻撃。


 長年ライバル同士だった期間から繰り出される、息の合ったコンビネーションで、刺客を撃破する。


 

第六章


 筧譲がジェイクだったのでは、という話は、うやむやとなった。


 彼は学園を去るつもりだったが、ミツキからの要望で学園に残ることに。



 ワカツの不穏な動きがあって、次巻に続く……。

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