翔ベ! レザー新高校一年生

瀬戸内 風人

第1話 突然の再会

一人かずと君」、

 後ろから不意に声をかけら振り返った。

同い年位の見知らぬ女性ひとが立っていた。

怪訝そうな顔をしていると、「私、私よ、亜希あき・・・

池田 亜希いけだ あきよ、覚えていない。」

亜希あき」・・・小学校の同級生…想いだした。

スポーツが得意で何でもできる明るく活発・・・

そんなイメージの子だった。

「思い出したよ!」、「うわー、でも背、伸びて大きくなったね。」

「もっと、小さかったイメージがあるよ。」

「163位かな、」「かずと君も伸びているね。」   

「うん、俺で今173位かな、」

小学校卒業以来、かずとは、大阪の中学校に転校してから会っていない。

「3年振りだね!」「たしか中学校は、大阪だったかな?」

「そうだよ、大阪の下町、港区の第一中だよ。」

「大阪の中学ってどうだった、楽しかった?」

「コロナ、コロナでぜんぜんだよ、どこも一緒だと思うよ。」

「でも いいじゃない、ひとりだけ都会の中学なんて、なんとなく夢があるけど、

ここでは、何もないよ!」

「そうかな、学校なんて、どこも変わりないと思うけど皆は元気かな?」

「うん、皆で軽く運動して、仲良くやっているよ!」

その時、少し離れて近くを見ていたかずとの弟:隼人はやとが顔を見せた。

「兄ちゃん」、

「弟さんも一緒だったの?」

「うん、弟は4月から中学だから一緒に祖父母と先祖に墓参り、

今、帰っている途中だよ」

「そうだったの、偶然って解らないね、こんなところで会うなんて」

「そうだね、思いもかけない予期せぬ偶然、怖いね!」

偶然の再会で 一気に聞かれても3年間の空白は中々埋まりそうもないと

思ったときクラクションが鳴り かずとを迎えに来た祖父の軽トラが止まった。

「今から田舎、祖父の家に帰るんだけど、続きはラインでしないか?」

「いいよ。」ラインを接続しながら祖父にあきを紹介した。

祖父は、あきを一瞥して車をUターン、

「ジャーまた・・・・・。」

「ラインするよ。」





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