第10話 買取価格にびっ▼らぽん!

 俺はヘラクレスとクワガタ・・・・結局タイワンオオクワガタだと判明した。


 日本のオオクワガタと何が違うのかわからない。

 だが結局外来種なので大型化し、駆除の対象になる。


 大型化の影響がなかった昔は、殆どの場合ペットとして日本にやって来たらしい。

 今となってはどうでもいい話だ。


 久しぶりにまとまった金が手に入ったら、なんかうまいもんでも食べたいな。

 寿司?ステーキ?

 大いに悩む。


 俺がまだ手に入っていないお金であれこれどうしようかと妄想していると、どうやら解体とそれに伴う査定が終わったようだ。


「おーい、戻って来いやあ!」

 俺はおっさん職員に声を掛けられるまで気付かなかった。

「はあ、こんなので浄化カードを使いなさんなよ。」

 俺はどうやら涎を垂らしていたようだ。う、服が涎まみれに!

 だが、その涎は提示された金額のせいでさらに増える事になる。


【岩ケ谷 俊也殿 査定の明細】


 1:ヘラクレスオオカブト

【外骨格】状態オールS 買取金額: 625万円

【魔石 】       買取金額: 25万円


 2:タイワンオオクワガタ

【外骨格】状態オールS 買取金額: 390万円

【魔石 】       買取金額:   9万円

              小計:1049万円

 3:経費

【ポーション】魔力回復×1: 5万円

【カード】  浄化  ×1: 5万円

【人件費】 該当なし

          小計:10万円


 4:入金  1+2-3=1039万円


 ●注:文字ずれが発生してしまいます。

 打ち込みとプレビューでどうした事かずれが修正できません。

 PCとスマホでもずれが違い醜い部分が発生いたします。

 細かい部分はご了承願います。

 ●


 4桁・・・・だと?

 以前聞いた事はあるが、インセントの中でもカブトムシとクワガタは別格と聞いていたから期待はしていたが・・・・

 いやマジで4桁とか、買取価格にびっ▼らぽん!

 ・・・・税金とかどうなるんだ?


 注:ハンター唯一の優遇措置として、魔物の討伐に関しては、得られた利益に対して税金は免除されています。


 因みに外来生物の大型化に伴う色々な問題点の1つに、元の性格があるようだ。

 個体によっても違うが、ヘラクレスやオオクワガタは元々温和な性格とされている。

 同じクワガタで、しかも姿の似ているヒラタクワガタは凶暴だ。

 カブトムシもネプチューンはかなり凶暴だと言われている。

 だが大型化した時にどうやら性格が反転されるようだ。若しくは助長される?

 元々凶暴だった性格はそのままに、温和だった性格も凶暴化される。

 まあどっちにしろ大型化した時に凶暴化するのに違いはないんだが。

 何言っているのか分らなくなった。


 つまりあれだ、魔力の影響で姿がでかくなり、性格もその影響で凶暴化したと言われているが詳細は分からない。

 凶暴ではなく狂暴だろうとも言われるがどっちでも大した違いはないだろう。

 外来生物が大型化した事に伴い、とある理由から人を襲うようになるのだが今は置いておこう。


 今は目の前に出された1枚の紙だ。


「凄いですなあ。いやあ羨ましい。尤も金があればあるだけカードと武具に消えてしまうのがハンターの悲しい定めですがなあ。」

 元ハンターで定年まで生き残ったおっさんの言葉は言い方が軽く感じるも、内容に重みもある。

 それと回復薬とカードだ。

 今回ハンターギルドで直接購入したから手数料その他はある意味経費扱い。

 なので半額なのだが、意味もなく持ち出そうとすれば倍の価格となってしまう。

 なのでハンター達は、極力戦闘前にハンターギルドで今回使用すると思われるカードを受け取るのだ。

 使えば経費。

 使わなかったら返却か買取だ。

 尤も使用したかどうかは分かりにくいから大抵使った事にしてしまう。

 だが注意も必要だ。

 こうして買い取ったカード、オークション等で売ろうにも上限価格が決まっていてハンターギルドで購入した金額以上では基本的に売れないのだ。

 売れるのは滅多に出回らない貴重なカードだな。

【複製】カードなんかは一説によれば億単位で取引されると聞いた事がある。


 それとスキル学校でもらったカードは、恐ろしすぎて値段を調べもしていない。

 帯野さんなんかはまた今度色々カードをお渡ししますよとかそんな感覚だったのが怖すぎる。


 それに何か依頼をしたい、何かの実験だったか?その報酬代としての意味合いもあるとかなんとか。

「岩ケ谷さんどうしたのよ、ボーっとして。実感がわかない?」


 そう言われてもなあ。






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