第7話 スキル発現

007 スキル発現


なんてことだ!俺は、俺は!

全く知らないところで、トラブルに巻き込まれ殺されて、転生していたのか!


頭の中に音声が流れ始める。


<カードナビゲーターが実装されました。>

<魂の記憶(ソウルメモリー)が回復しました。>

<システムデータが再ダウンロードされました。>

<システムが再構築されます。>

<システムが再構築されました。>

<システムのエラーが修正されました。>


<称号『カードの女神の加護』を得ました。>

<スキル『カードプレイヤー』を獲得しました。>

<カードプレイヤーの体力HPは1000となります。>

<カードプレイヤーの体力HPは1000になりました。>


<システムのエラーで機能停止していたため、パラメーター値を修正します。>

<パラメーターが修正されました。>


<スキル『カードコレクターマニア』を獲得しました。>

<このスキルの発動で、カード収集率が30%上昇します。>

<なお、このスキルはカードコレクターの呪いにより付加されました。>

<現在、呪いの効果は発動していません。>

<精神状態は正常(クリアー)です。>

<カードプレイヤーが取得したカードがアクティブになりました。>

<カードプレイヤーが取得したカードを使用可能になりました。>


<神器『カード大全(カードコレクションブック)』を手に入れました。>


<現在使用できる「モンスターカード」は「スライム」45枚「ゴブリン」225枚です。>

<『からのカード』は32580枚です。なお、『空のカード』は、取得したスキルやモンスターをカード化するために必要です>


<スキル『カードプレイヤー』により『空のカード』は一日3枚配布されます。>


<「モンスターカード」は自らが倒した対象のモンスターから確率で獲得可能です。>

<現在、プレイヤーはレベル18のため、山札から18枚ドロー可能です。>

<また『カード女神の祝福』の初期効果により、山札から50枚ドロー可能です。>


<但し、プレイヤーはレベル18のため、コモンのみ解放されています。>

<ドローしますか? Y or N。>



何が起こっているのかわからない。


だが、コモンしか解放されていない。という言葉はカードゲーマーにとっては重大事だ。

コモンとは普通のカードを意味する。そんなものを好んで引く人間などいない。

そして、それが意味するところは、何らかの条件を達成すれば、コモン以上のレアカードが解放されるに違いないということだ。


よって答えは、勿論、Nだ。


<現在カードプレイヤーレベルは1です。>

<カードプレイヤーレベル1取得により、カードを使用可能になりました。>

<なお、カードプレイヤーレベル1は初級者の範疇です。>

<カードプレイヤーレベルはカードを使用する事でレベルアップする事が可能です。>


これはなんだ。俺(任とジン)は混乱していた。

天堂 任の記憶と冒険者ジンの記憶が上手く重ならない。

しかし、これはなんというか。喜んでいいのか?素晴らしい、効果は不明だが、いままでとは全く違う何かを手に入れたのだ。今までの俺とは、一味も二味も違った男になったのだ。この屈辱に塗れた世界でこの手で、やり返すことが可能になったかもしれないのだ。


だが、俺の心は別の考えに占められていた。


いや酷いな。

うん、酷い。

今までの29年間はどうしてくれるんだよ。

もう、半生が終えてしまったではないかと。


人間~五十年!

俺は思わず舞を舞いそうになってしまった。

この世界での人間の平均寿命は50歳程度である。


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