第8話 シャドウワークス

「んじゃカゲルくん!ワタクシ、エリオアがシャドウワークスのお仕事内容と目的を説明するネイ!」


地に着くほどの金色の髪をなびかせながらエリオアは金切り声をあげた。


「この世界はカゲル君が生きていた世界の反対側に存在してるのネイ!見た目はほぼ地球と一緒、一つ違うのはカオスの存在だヨイ!」


「カオス、、ブラディが言ってた、、。」


「そうそう!カオスは人の負の感情だったり、恐怖、死によって生まれんのネイ!

カオスは感情の塊だからそれが強いとモンスターみたいに物体化して街の人を襲うのヨン!」


語尾に特徴がある語り口調でエリオアは続けた。


「そのカオスにシャドウアースの人たちは難儀してたワケ!でも、転生者の中に影にカオスを取り込み自分の能力として扱えるヤツらが現れたワケ!そんじゃそいつらにカオス討伐させようって生まれたのがシャドウワークス!」


「警察のスワットみてえな特殊部隊だ…。

普段は自由にしてるが警察のトップの

命令で動く…。」


ブラディが付け加えた。


「そして、、今俺たちが担当している任務が

黒焔の影帽子討伐、、。

ソイツはカオスではなく、陰を操る転生者だ。」


ファビオが続いた。


「あのヤロゥ!!ワークスの仲間を焼き殺しやがったんだ!!俺の同期のシャザムと新入りの

フランシスを!!アイツだけは俺がゴロス!」


ヴァズギアが吼えた。


「ひと月前くらいに、シャドウアースで連続放火事件が起こったのヨン!家主は皆影を焼かれて死んでいたノン…。シャドウアースの人達の影は心臓とか脳みたいなものだから、、。

ワークスも出動してヤツを影一枚まで追い詰めたけど逆に仲間を焼き殺されてしまったの

シャザムは最後まで勇敢に戦ったけど、フランシスの盾になって影を焼かれちゃったのヨン…。」


「ヤツの焔は一度ついたら消えねえ…。影の持ち主の命を燃やし尽くすまでな…。」


「シャザムはのたうち回って死んだ!!!

これは任務じゃねえ!!

仇うちだ!!」


各々がひとしきり喋り終わった後カゲルは尋ねた。


「そんな凶悪な能力者と戦えっていうの⁈

俺はブラディ達みたいにまだ能力はないのに⁈」


ファビオがくちを開ける。


「ああ、まずは黒焔を撃つまでに2つ任務に当たってもらう、、。

ヴァズギア、、コイツの能力を無理やりでいい、

こじ開けてやれ、、。

そしてブラディ、、。能力獲得後はバディとなり黒龍討伐に行ってもらう、、。」


「わかったぜ!!ボス!!」


「了解だ…。」


2人は答えた。


「あと、革命って何のこと?」


、、、、、。


カゲルの質問にワークス団員はくちを閉ざした。


ガシィ!!


「ひゃ!?」


カゲルは猫のように首根っこを掴まれ

ヴァズギアに宙に持ち上げられた。


「革命のことは能力獲得してから教えてやるヨォォォォ!!カゲルゥゥ!てめえはこれから俺とスパーだ!!」


ヴゥゥゥン


ヴァズギアの影が大きく縦に伸びた。

影はボクシングのリング状になり

彼はカゲルをそこに放り投げた。


「うわぁぁぁぁぁぁ!!」


「招待するぜー!!俺のリングへ!!」


2人が影の中に沈み見えなくなったころ


カーーン!!


ゴングの音が聞こえた。



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