2022年10月上旬② 失敗召喚師の残念レポート

主人公は決まった。

次は『何をさせるか』を考える。

魔法、というとやっぱり、こう、ドカーーーン、みたいな魔法が分かりやすい。

そういう魔法を研究させるか。

でも、面白くなるかな?


別天地ルポルタージュの世界には、分かりやすい魔法は無い。

あの、ファイアーボール!みたいなの。

ついでに言えば、理由の無い技名とかも無い。

だって現実世界で攻撃する時に技名叫ばないからね。

そうなるとそういう、攻撃魔法の研究、はかなり地味な絵面になる。

どうしよう。


異世界召喚。

やっぱり今流行りのジャンルってこれだよね。

まあ、新しい作品にその要素は一切無いんだけど。

無い。


あ、そうだ。

召喚術、っていいんじゃないか?

召喚が当たり前な世界なら普通に魔物の召喚とかやってそうだ。

でも、そういうのが無い世界ならそもそも召喚術自体が無い、っていう形なら

理論破綻してない。

よしよし、これでいこう。


題名、今流行ってるのは滅茶滅茶長い名前なんだよなぁ。

年寄りっぽいけど、火曜サスペンス劇場、通称火サスの新聞欄みたいな。

そう考えると、あれって昔からある表示法なんだろうな。


・・・無理だ、そういうタイトルは思い付かない。

あの長いタイトルってよく思いつけるな。

無理ならシンプルにいこう。


語呂が良い方が良いよね。

召喚士・・・いや、召喚師、だな。

士は免許が必要な職業の資格を持った人。

師は専門の技術をもつ人。

召喚術研究者は免許制じゃないから『師』の方が良いだろう。


バンバン召喚を成功させるか?

いや、止めよう。

この作品にチートや無敵はいらない。

あ、少し違う。

この作品の『主人公』にチートや無敵はいらない、だ。


たしか、主人公を万能にして周りを小さく見せる場合の主人公を『メアリー・スー』

と言うんだっけか?

そういう最強主人公の物語も嫌いじゃないけど、自分で書くのは難しいかなぁ。

良くも悪くも考え過ぎちゃう性質たちだから、多分途中で疑問を覚えそう。


となればその正反対の要素を主人公に付与しよう。

最強の反対は最弱。

最弱召喚師?

うぅん・・・研究者に最弱、はおかしくないか?

あ、成功の反対で失敗。

失敗召喚師。

語呂も悪く無さそうだし、これにしよう。


それだけだとつまらないな・・・。

研究者なら論文出すべき、だから・・・報告書、レポート。

失敗ばかりの残念な主人公。

残念レポート。

あ、繋がった。


『失敗召喚師の残念レポート』


良いんじゃないか?

語呂も良い感じに思う。

これでスタートが切れそうだ。

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