登場人物紹介②
過去(1916年)の人々
年齢は1916年時点での年齢である。☆は実在の人物
沖縄組合教会
☆
沖縄県立沖縄図書館館長(委託)。言語学者であり、未来が所有している「古琉球」の著者。組合教会の創設者の1人。
容姿は髭眼鏡が特徴の塩顔。そのため、蓮からは本土出身者に間違えられる。東京帝国大学を卒業しているため、家族や比嘉初子を除き、周囲から「
☆
伊波普猷の同母弟。沖縄毎日新聞の記者。青山学院大学でキリスト教を学んでいるせいか兄と共に組合教会の活動を行っている。本名が
☆
組合教会の一員。県立高等女学校の卒業生。
平塚らいてうや伊藤野枝らが書いた「青鞜」という雑誌を親友の真栄田マカトと共に読んだ。現在は女学校を卒業し、裁縫店で働く。子供を死産し、精神を病んだ親友真栄田マカトを組合教会に誘った。(金城拓也の供述により、発覚する)伊波からは「ウトゥシンシー」と呼ばれる。
☆
組合教会の一員であり、図書館司書。1909年に首里で洗礼を受ける。永田八重の事が好きらしい。
☆
未来達に組合教会について教えた人物。
照屋寛範に恋心(?)を抱いている。美津子、文子は姉妹。
☆
永田八重の妹とされる人物。卵顔の美人である。モーガンに失礼な事を言ってしまう。
☆
永田八重の末妹とされる人物。ゴッツイ顔立ちの女性。
☆
組合教会の一員にして牧師。伊波普猷と共に組合教会を創設した。堀が深くて背が高い。本名は
☆
学校の教師。彼もまた沖縄の研究者であり、歴史の研究をしている。組合教会は比嘉静観、比嘉初子といった比嘉が多いので「春朝さん」と呼ばれている。
西原の士族だが、屋取(やーどぅい)というとても貧しい開墾者の家で生まれた。
1中は学費が払えず、途中で退学し、沖縄県立師範学校に通った。
伊波とは図書館で出会う。
エスペランチストであり、後に伊波と共にエスペラント協会を立ち上げる。
☆
組合教会の一員。那覇区久米出身(現那覇市久米)。県立高等女学校を卒業後、浦崎氏と結婚するが、子供は死産となり、浦崎氏が精神を病んだため、実家に戻る。現在は玉城オトらと共に裁縫店をしている。見た目は地味で大人しそうな性格であり、ややベビーフェイスである。普段は琉装をしている。
☆
本名は山口重三郎。
沖縄県立高等女学校・沖縄県女子師範学校
☆
美人で派手なグループのリーダー格。
白いリボンをしており、庇髪をしている。父親は沖縄薬品株式会社社長杏文徳。姉が県立高女初の医師だったという。
☆
県立第1高等女学校3年。 那覇市上之蔵町生まれ。
沖縄組合教会に出入りしている。
彼女もあの当時の沖縄女性の中では背が高く、155cm。
めちゃくちゃよくしゃべり、ややヤンチャ。
大雑把だが、以外にも情がある。
先輩である未来を「県立高女の
☆
伊江家の人らしく、塩顔。
☆大久保(16)1900年生
県立高等女学校4年。医師大久保孝三郎の娘。
幼い頃、伊波普猷と関わりがあったという。
☆小澤栄(16)1900年生
県立高等女学校4年。はっきりとした顔立ちの少女。
彼女もまた幼い頃、伊波普猷と関わりがあったという。
1学年下に妹がいる。
☆小澤光(15)1901年生?
県立高等女学校3年。栄の妹。栄よりも可愛い。
☆
県立高等女学校4年。彼女もまた首里から来ている。
☆
県立高等女学校3年。
沖縄組合教会に出入りしている。本名はマジル。
美人であるが、あの当時の沖縄の女性の中では高く、154cm。意外とサバサバしている。1つ上の先輩である未来を組合教会に誘う。
☆
県立高等女学校3年。沖縄組合教会に出入りしている。
小柄な人物であり、地味な顔。
県立高等女学校4年。眼鏡をかけた女学生。
父親は県庁の役人らしく、作中から1年前に家族と共に東京から来た。
県立高女に来たばかりの未来に声をかけたり、裁縫を手伝ったりととても気配りのできる人物だが、沖縄に対しては東京より「田舎」だと思っており、ばかにしている。(ただの地方の田舎というより植民地主義的な目線で見ており、未来以外の沖縄人に対して侮蔑の目で見ている)東京にいた頃はお茶の水にある東京女子高等師範学校付属高等女学校(現お茶の水女子大学付属高校)に通っており、そこでも優秀だったので、沖縄では級長になった。
☆
師範学校2年の生徒。
石川村伊波出身であり、小作農家伊波
☆
師範学校1年。宮古島出身。9人兄弟の次女。
師範学校2年。
兼村未来の母方の曾祖母にあたる人物であり、北谷村嘉手納出身。容姿は未来や真壁明にそっくりだが、未来と違い、お嬢様という雰囲気というよりは素朴な田舎娘という雰囲気であり、真面目で未来よりしっかり者の明るい女性。
師範学校2年。
北谷町字屋良の出身。ハマーとは同じ小学校だったらしく、高等小学校も一緒で友人。天パで深緑の目をしている。
ハマーが好きな同性愛者であり、アルバース財団の創設者らしい。
☆
沖縄県立高等女学校・師範学校の校長。前年の1915年3月8日に就任している。
崇元寺の社会見学の帰りに遅れてきた未来を叱っている。
☆
実在した物理教師。名前のみ言及されるが、人気のある先生だったとか。
☆
美術の先生。未来のデッサンをほめていた。
☆
沖縄出身の国語教師。本名はモースー。
当時専門学校だった日本女子大学を卒業しており、眼鏡をかけたインテリである。
彼女もまた県立高等女学校の卒業生(2期生)であり、黎明期の生徒である。彼女が在学していた頃は首里にあった。
伊波普猷を親戚でも無いのに「うふっちー(大きいお兄さん)」と呼んでいる。(今風に言えば「二ー二ー」にあたる。)なぜ、そういう呼び方なのか不明だが、恐らく伊波本人の背が高いからでは無いかと考えられる。
崇元寺で見た兼村未来の行動を見て組合教会に誘おうとする。
沖縄県立第1中学校
☆
県立第1中学校2年。
伊波普猷の甥にして月城の長男。叔父や父親よりも美形らしく、鼻筋が通って彫りが深い。
☆
県立第1中学校2年。
沖縄の琉球語の研究をした人。かつて伊波普猷の「子供会」に入っており、彼の影響を大きく受けている。顎が長くて変な顔をしている。組合教会の一員である。標準語教育に反発しており、教室でも琉球語を話している。
☆
県立第1中学校4年。
歌人。彼もまた新聞人になる。安富祖麗奈の行動に驚く。
☆
県立1中4年。父親は伊波普猷と同級生の那覇区長當間重慎。重民は3男である。
彼もまた安富祖麗奈の行動に驚く。
戦後、那覇市長として那覇の街を立て直した。
☆
沖縄県知事鈴木邦義の養子。
5月4日に1中の2年生のクラスに転入する。
県立第1中学校4年。
妙子とは双子の兄弟。トランス女性である。伊波普猷を尊敬し、組合教会と県立図書館に入り浸っている。かなりの癇癪持ちなど真栄田マカトに似た側面を持っている。東京府立1中(現日比谷高校)にいた頃から優秀らしく、伊波にはかなり期待されている。
沖縄県師範学校
師範学校2年。アルバース財団の創設者とされる人物。石垣島の出身であり、その中でも新川の出身。はっきりとした顔立ちの少年。宮良長包は小学校時代の恩師らしい。波上宮祭で琉球独立派の疑いを掛けられる。
沖縄県庁
☆
沖縄前知事。石川県金沢市出身。
奈良原県知事に並ぶ横暴な知事だったため、県民からの反発を買い、現在休職中。
那覇港で自身の計画が実現できなかったことを惜しむ。
☆サタ(33)1883年生
大昧九五郎の妻。
知事官舎で彼の怒りを抑える。
☆
久五郎の長女。
どこの小学校かは不明だが、恐らく天妃尋常小学校に通っていた可能性がある。
☆
久五郎の長男。
まだ小学校にも上がっていない。
妙子の父。沖縄県庁で働く官吏であり、180cmの男性である。
眼鏡をかけており、優しそうな顔立ちをしている。1年前に東京から来た。
金城拓也に声をかけ、仲良くなって行くが……
妙子の母。身長170cm。外出をする際、1916年の当時の沖縄ではかなり目立つ洋装をしている事から「大女」と呼ばれている。
ウシと喧嘩をしている。
☆
沖縄県首里区書記。伊波普猷の友人。無口な男性。
☆
沖縄県知事(官選)。
前任の小田切磐太郎が赴任せずに辞めたので、その代わりに5月4日に赴任する。
帝国機関の人間とどう関わって行くのか…?
☆すま(43)1873年生
鈴木邦男の妻。
大阪から沖縄に来ているのでショックを受けている。
沖縄県警察部
☆
沖縄県警察部部長。山下隆平は彼の元で勤務している。
沖縄警備隊区司令部
☆
沖縄県警備区の司令官。井上の直属の上司。
寄留商人
☆
栄の父。小澤博愛堂の店主にして那覇区議会議員。
4男3女の7人の子供がいる。
ここでは珍しい茨城県出身の寄留商人。
未来を「伊波普猷の本ばかり読む面白い子」だと感じ、「また来てくれ」と言う。
☆
福岡の寄留商人。福岡県出身。1879年に那覇に来る。
あの尖閣諸島を開拓した実業家。現在は病気がちで寝込んでいる。
☆古賀善次(23)1893年生
辰四郎の長男。資性温恭であり実直、しかも明朗闊達な反面があり、スポーツに興味があったという。
(意外と体育会系である。)作中では「消人器」という機械を怪しむ。後に八田花子と結婚するが、子供はいなかったという。恐らく彼も1中だった可能性がある。
☆坂元栄之丞(41)1875年生
鹿児島系の寄留商人。
大門前通りにある「坂元商店」で竹器、諸家具類、額縁、絵紙、沖縄風景絵葉書、味噌醤油其他雑貨類を手広く販売しており、琉球美人の写真ばかり撮る。
☆
栄之丞の弟。
☆
大坪嘉太郎・岩次郎兄弟の従兄弟。彼らの代わりに大坪商店を経営している。
☆
和三郎の父。「竹内商店」を経営する。
懐中時計を拾った息子に懐中時計を交番に届けるか、捨ててこいと言ってくる。
波上祭では早とちりで和三郎を誘拐しようとした隆平にキレた。
☆竹内和三郎の母
卯之吉の妻。こちらも波上祭では夫と共にキレている。彼女は知念芳子によると、琉球諸語を話していたという。
☆
大阪系寄留商人「竹内商店」の子供。
懐中時計を拾うが、父親に「拾ったらダメ。」と言われて仕方なく、交番に届ける。
後に沖縄食糧および沖縄製粉の創設者となる。波上祭では稚児として出席する。
☆
御物城にある風月楼の店主。父鶴吉と共に経営しており、風月楼の他にも旅館を経営しているらしい。
作中では橋口妙子のお見合いが成功すれば店の宣伝になるので結婚式会場にしてもいいと言っていた。
魚氏伊波家の人々
那覇士族魚氏多嘉良家の分家。
先祖が中国人と日本人の混血。
素封家の1家らしく、普猷の祖父や父が貿易で稼いでいた。
☆マジル(年齢不詳)?
伊波普猷・普成兄弟の母。 彼女もまた士族の娘である。
旧姓は知念。息子2人と違い、明るくはきはきとした気丈な女性。手にはハジチが施されている。亡き夫普済が酒色に溺れ、外で子供を2人作るというヤバイ行動に振り回されながら、2人の息子を東大や青山まで進学させた。恐らく教育ママ。
彼ら兄弟の活動を影ながら支えている。組合教会の女子メンバーから慕われており、「マジルーハンシー(おばぁさん)」と呼ばれている。
☆マウシ(40)1876年生
伊波普猷の妻。
松村家という恐らく首里士族の娘。
伊波と同世代だが、本人よりも老け顔とされている(芳子曰く「お母様かと思った」)が、実際は綺麗な輪郭をした女性だった。決して伊波本人が選んだ相手ではなく、互いの両親が選んだ相手。結婚した年がハジチ廃止(ハジチの廃止が1899年)以降なので恐らくハジチをしていない。とても上品な士族の女性だが、無学文盲。
決して夫婦仲は悪くないが、伊波本人とあまり話が合わないらしい。マウシもだいぶ慣れたみたいだが、彼の話にはついていけないとか。病弱らしく、1906年頃に生まれた彼の最初の男児を亡くしている。
☆ウミカナー(36)1880年生
伊波月城(普成)の妻。
旧姓高良。はっきりした顔立ちで美人。マジルー同様、よくしゃべる。あの時代の沖縄の人なので、義兄の家庭にも干渉しがち。家にお金を入れているのか怪しい普猷・普成兄弟の活動を支えており、働き者である。
彼女のその後の同行は不明だが、恐らく夫と共に沖縄戦で死亡したとされる。
その他
☆ウシ(16)1900年生
未来達が市場で出会った糸満の魚売りの少女。洋装をした女性からVANISHを奪い返した。
男性のようなゴッツイ顔。後に「さんま裁判」でポール・ワイアット・キャラウェイと戦う事になる魚屋の女将「玉城ウシ」である。
知花蓮の曾祖父。2年ぐらい徴兵されていたらしく、日本語が話せる。
馬車の仕事をしているらしく、川満陽を北谷町嘉手納まで送る。後にチビチリガマの悲劇に巻き込まれる。
☆
真和志村古島に住む少年であり、10人兄弟の末っ子。帝国機関にとって都合の悪い人間なのかVANISHで消されそうになる。
☆トク(15~13)1901年~1903年生
ウシの妹。同じく姉の手伝いをしている。姉と洋装の女性の喧嘩を目撃している。
☆
伊波普猷の乳兄弟。子供時代はよく遊んでいたらしい。
本人曰く、めちゃくちゃ変な奴だったとか。現在は人力車の仕事をしている。ちなみに彼が人力車の仕事をしているのはフィクションだが、彼にはモデルがおり、伊波普猷の「私の子供時分」に登場している。
☆仁王の母
伊波普猷・月城兄弟の乳母だった人物。
☆仁王の妻
仁王の妻。ウシやトク姉妹の事を知っている。
水池哲夫(56) 1860年?
妙子ら橋口家に仕えている人物。彼らの教育係でもある。なぜか英語が喋れる。
水池幸代(56)1860年?
哲夫の妻。彼女も橋口家に仕えている。妙子や詔人を彼らの実母と共に育てた。
真和志村寄宮(現那覇市寄宮)に住むハンセン病患者。帝国機関の一員によって開放された。トランス男性であり、2重の生きづらさを抱えている。
メーヌ(18)1898年生
蓮の曾祖母とされる人物。サケーとはいちゃいちゃしていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます