第3話 ジャーヘッド

 湾岸戦争の映画だったと記憶しています。

 多分、私は『砂漠』に弱いです。

 この映画も砂漠です。 


 結局誰も殺さなかった狙撃兵のお話です。

 主義信条でなく、戦いたいけど命令がなかった、最後『ついに初陣か!』となっても命令中止、帰ってみたら戦争が終わっていたと言う……


 皮肉です。

 戦争映画の多くは、事の善悪はともかく敵を打倒し、または敵に倒され、仲間を失い苦しむのがメインです。

 これはひたすら葛藤の物語で、半ばやけくそ、無軌道に暴れますがそれは敵にじゃなく、酒を飲んだりするだけです(確かえらい怒られますが)。

 殺すために訓練したのに殺せない、すごくもやもやした日々がリアルで……


 雰囲気が素晴らしかった映画です。


 ちなみに。

 この映画のチケットを買う時(当時は窓口でした)、受付の女性に、

 「お目が高い」と褒められました。

 確か総勢5名でしたね。

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