隠れていてはいけない名作!タフネスと愛の塊!メンタルゴリラ姫、GO!!

正直に申し上げます。
私はWeb小説を追いかけるのが苦手です。
3000字ほどに纏まった1話がずらぁーーーーーーっと、何十話、何百話と下に続いてるのを見ると、どんなに面白くても、げんなりしてそっとその物語を閉じてしまう。

でも、この「旋律のアリアドネ」は今のところ、そんな苦痛を一切感じずに読み進めることができています。
たぶん、私がWebで追えている唯一の作品なんじゃないかな。

それくらい、面白いです。

この作品の何が、私をこんなに夢中にさせるのか。

ひとえに、主人公であるアリアちゃんのパワーと、それを軽快に楽しく、読み応えをしっかりと乗せて書ききっている作者の力量に他ならないのかなと。

作者自ら主人公のアリアちゃんを「メンタルゴリラ」と比喩してますが、彼女の魅力はその精神的タフさだけではないと私は思っています。
翻弄される運命に抗う手段として「媚びを売って愛想を振りまいて」と言っていますが、アリアちゃんは、周囲の人間をちゃんと愛しているんですよね。分かり合おうとしているんです。
そして、アリアちゃん自身が誰よりも愛を欲している(向けられるとどうしたらいいのか分からなくなってしまうけれども)。
タフでしたたかなだけじゃなくて、人のことが大好きだというのが伝わってくる彼女の魅力が、周りの登場人物だけじゃなくて読者までも惹き付けるんだと思います。

私はまだ半分くらいしか追えていないのですが、アリアちゃんのお母さんと「半獣」の秘密が少しずつ明らかになってきて、作者の緻密なプロットと設定に舌を巻いているところです。

本当に隠れていてはいけない名作!今私が一番書籍化を望んでいる作品です!!
読むとスカッと元気になれる「旋律のアリアドネ」!!

私のイチオシを、どうか皆様読んでみて下さい!!

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