ざらつく心 平日午後二時のカフェ

あれから数日後俺は、仕事であのクラブの近くまで来ていた。

 やっと営業が終わり、スマホを確認すると二時を回っていた。腹減るし喉渇くし、夏の外回りなんてやってられないよ! もう何処でも良いからと、目の前のカフェに飛び込んだ。

「いらっしゃいませ」

案内される前に俺は適当に空いてる席に座った。

ウエイターがすぐにお冷やとお絞りを持ってやって来た。

「いらっしゃいませ。お食事のメニューはこちらになります」

手渡されて初めて顔を上げると、綺麗いな顔立ちをした青年が立っていた。

「あ、ぁどうも……えっと……オムライスとアイスコーヒーお願いします」

「かしこまりました」

丁寧にお辞儀をするとカウンターの方へ下がっていった。

俺はお冷やを一気に飲み干し、人心地付くと何気なく周りを見廻した。

お客はパラパラいるだけだ。

サラリーマン風な男性、ちょっと派手めなお兄さんがスマホを弄っている。

カラン~若い男が入ってきた。

店内を見廻して、サラリーマンの前に座った。二言三言話すとふたりは出て行った。

 少しして、オムライスとアイスコーヒーが運ばれてきた。 

「お~美味そう!」

思わず心の声が漏れてしまった。

俺はガツガツと食べ始めた。 

うん美味い! チキライスの味が俺好み、卵もフワトロだ。良い!本当美味い。半分位食べたところで、また男が入ってきた。今度は中年? 派手目のお兄さんの前に座ると、さっきと同じように二言三言話しふたりで出て行った。

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