玄幻――東洋ファンタジー作品編

「玄幻」ジャンルって何?


 WEB小説、アニメ、漫画に至るまで、中国の創作界隈で今一番人気なのがこの「玄幻」ジャンル。

 中国において東洋ファンタジー要素が入った作品はすべてこのジャンルに括られる。

 一口に東洋ファンタジーと言っても、日本の東洋風(日本文化や韓国文化なども含む)とはニュアンスが少し違っているので、日本で言うところの中華ファンタジーに近い。

 これまた創作用語で、創作界隈以外で使われることはない。


 その名前の由来はおそらく玄学から来ている。

 中国の神話や伝承で古くから基礎になっている思想は『易経』『老子』『荘子』の三玄を合わせた玄学ということで知られている。

 陰陽五行、風水とか。日本でよく聞く占いなどもわりとこの玄学に影響を受けていたりする。


 それらの思想の上に成り立つファンタジー、ということで「玄幻」と名前がついた。玄学+幻想=玄幻 的な。

 個人的に創作で使われるときには、儒教や道教、インドから伝えられた仏教などを全般的に混ぜた思想として扱われてるように感じる。


 ……とまあ、簡単に説明すると神仙や妖怪や武侠が出てきて、修行したり戦闘したりと中華要素があるなあ、みたいなジャンル。

 例を出すと古いものなら『封神演義』や『西遊記』、最近のものなら『魔道祖師』や『斗罗大陆』などなど。


 ちなみに「玄幻」なかでも仙侠、修真、その他いろいろとジャンルがわかれる場合もある。

 日本の異世界ファンタジー小説が追放モノや転生転移系、悪役令嬢系……といった具合にわかれる感じ。

 近年は日本からの影響で、東洋風異世界転生・転移ものも流行っている。


 ジャンルわけの基準は人によって違ってきたりするので、ここでは広義の意味で取って東洋ファンタジー全般を「玄幻」とします。

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