第14詩 【チャップリンウォークをしてみたかった】


靴磨きの少年たちが、


くずれたカエルのように寝転ぶ場所。


そこで 昼下がりは、


陽だまり一杯に手足を伸ばしている。



私はそこを通り過ぎる時、


無性に チャップリンウォークをしてみたかった。


そうすれば、アンデルセンの童話の世界にあるような


額縁の絵の中へ 入りこめると思って。



言葉が尽きたところから……


なんとなく湧いてくる言葉を


私はそれがまゆつばだと分かっていても


探してみたくなる



好い雲が出ている


めまいするほど光り輝く レンズ雲だ


  (風が駈けて、どんどん翔けて、

    風が鳴る。 鳴る。

      地図にのらない町の匂いを運んで……)


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