「もっとたくさん読者に読んでほしい!」 → 読者を引っ張ってくる導線を考えよう(⑤導線確保:補足編 ランキング、注目の作品、作者フォロワー、タグ、タイトルとキャッチコピー、他サイト、自主企画etc)

 読者を引っ張ってくる導線について、前回の最後に書いていた内容を再掲します。


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 他にも、

 ・「作者フォロワー」

 ・「他サイト(小説家になろうやアルファポリス)からの誘導」

 についてはもう少し説明する内容があるので、次の話で説明いたします。

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 順番に解説しましょう。

 まずは「作者フォロワー」について。


 作者フォロワーとは、文字通り作者をフォローしている人たちのことです。


 カクヨムの機能の一つですが、ログインしたユーザは、他のユーザをフォローすることができます。


 フォローすると、

 ①「フォローしている作者の新作」

 ②「フォローしているユーザーの近況ノート」

 ③「フォローしているユーザーのおすすめレビュー」

 ……の通知を受け取ることができます。


 人によってそれぞれ管理方法が違うと思いますが、ここではこれらの機能をオンにしている人がいると仮定します。




 特に大きいのは、①「フォローしている作者の新作」です。


 例えば、貴方が熱心なNTRもの作品のファンだったとしましょう。

 ※違ったらゴメンナサイ。多分違う。


 ですがNTRものにも複数の種類があるので、


『俺はぽっと出の小汚いオッサンや黒人に寝取られるのが好きなんじゃなくて、クラスの人気者みたいな『あ、また・・結局こういうやつに負けるんだ……』みたいなやつに寝取られる方がいいんだよォー!! なんか小汚いオッサンや黒人に寝取られたらその女の子が淫乱になったみたいで冷めちゃうけど、そういう人気者だったらガチ感が出るんだよォー!!』


 ……みたいな人もいると思います。

(※筆者はNTRすっげー苦手です。めっちゃ想像で語ってますが間違ってたらご容赦ください)


 つまり、大ジャンル「ラブコメ」の中にもあなたに合う・合わないの「中~小ジャンル分類」(テーマ分類?)が複数あって、しかもその中の1ジャンルであるNTRものの中にさえ合う・合わないがあるのです。

 個人ごとに合う作品は非常に希少なのです。「半分は好きな要素だけど半分はそうでもないな、でも半分好きだし読むか」みたいな感じの読者が結構いるのではないでしょうか?


 そうした中、偶然あなたの要求を満たすような作品が現れたとします。

『おおお、これだァ~~! このガチ感がたまらねぇんだ……! これを書ける作者は"天才"だァ……!』

 ……的な人ですね。


 そういう出会いは希少です。

 あなたは咄嗟にその作者をフォローしました。この人は天才だ、この人はフォローする価値がある、と判断したわけです。好みのドストライクにぶつけてくる作者なんて早々いないですからね。


 例を続けます。例えばそのNTR作者さんが新作の「普通のラブコメ」を書いたとします。

 この時カクヨムの場合、「フォローしている作者の新作」の通知が飛びます。

 作者フォローが数千人いる作家はこれが強い。


 さて、この普通のラブコメ。

 NTRが好きなあなたは、別にNTRじゃないならラブコメはあえて読まない。そう、普通は読まないはずの作品です。

 否、読まないわけではないけど別に積極的に読みにいくわけでもなく、そんな暇があるなら別の面白い作品を読みに行くかなあ……ぐらいでしょうか。


 ですがその作者は、あなたがフォローした"ガチ"の作者。


『うーん、俺はNTRじゃない普通の恋愛は読まないんだけどなぁ……。でもこの人は、天才だからなぁ……。もしかしたら俺が読んでも面白いかもしれないしなぁ……』


 ――とこの通り。


 その人の作品は面白い可能性が高い。なぜならあなたと感性が似ている可能性が高いからです。

 よってその作者の他の作品を読む……という作者読みの循環が発生します。

 作者読みしてくれるフォロワーがどんどん増えてくれば、貴方の作品はいよいよ人気になるでしょう。書く作品書く作品が、どんどん当たるようになります。


 ただし、作者フォローの導線はそこまで気にしなくてよいです。

 一度つよつよ作家になったら、もちろん作者フォローからの導線が強くなっていきますが、もしあなたが全くの初心者であれば無視してOKでしょう。


 なぜなら作者フォローを増やす方法は特にメソッド化されているわけではなく、『ランキングに乗れば作者フォローが増えます → ランキングに乗りましょう』という身も蓋もない結論になるからです。

 まずは愚直に更新を頑張っていきましょう。この辺はあまり、抜け道というか、"うまいやり方"みたいなものはありません。






 続いて、「他サイト(小説家になろうやアルファポリス)からの誘導」について。

 こちらについても、実はすでに概要を書いています。


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 Q.つよつよ作家じゃない自分はどうすれば読者を引っ張れますか?

 A.愚直に下記に打ち込むのがいいと思います。

 ①(更新を頑張るなどして)「注目の作品」に載る

 ②受けそうな「タグ」「タイトル/キャッチコピー」を試行錯誤する

 ③「他サイト」で並行連載、カクヨムで数話~数十話ほど先行投稿してカクヨムに呼び込む

 ④(更新を頑張るなどして)作者フォロワー数を増やす

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 上記の③が該当します。

 >「他サイト」で並行連載、カクヨムで数話~数十話ほど先行投稿してカクヨムに呼び込む


 よくある疑問としては「他サイトに並行連載すると読者が分散するのでは?」という指摘でしょう。

 ですがこれは、実際にいくつかやってみましたが、そんなことはなかったです。


 有効なデータが手元にないので恐縮ですが、カクヨムオンリーだった作品を小説家になろうとかに並行連載したせいでPVが減少したりする傾向は認められませんでした。


 どちらかというと「なろうで月間○○位!」とか「アルファポリスで○○位!」とかの宣伝文句が使えるようになったので、読者数やPV数が増える傾向にありました。


 並行連載をしてみると、色んな情報が手に入ります。

 例えばアルファポリスであれば「もふもふ」「スローライフ」が強い傾向にあるなとか、小説家になろうは「短編恋愛が強い」「異世界恋愛が魔境」というランキング情報を肌感覚でつかむことができます。


 ③の趣旨はあくまで「呼び込み効果」ですが、それ以外にも色々と利点があるのが並行連載。

(※商業作家の場合、出版社からの打診チャネルが増えるというのがありますね! カクヨムはやはりKADOKAWA系列からの打診が多い傾向がありますが、小説家になろうの場合は、なろうコン協賛企業の幅広さからも分かる通り多数の出版社から打診チャンスがあります)


 もし余力があるのであれば、是非とも並行連載をしてみましょう。






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