狐の嫁入り 忌め夜の寝月

さてもさても、これはなんと面妖な。


くるりくるりと怪火、鬼火の乱れ飛ぶ。

竹爆ぜる音、雲間の驟雨しゅうう

狐の祝言、忌夜行、物の怪どもの練り歩き。


寝待ちの月を眺むるに、ちと酒精が過ぎたのか。

カタシハヤ エカセニクリニ タメルサケ テエヒアシエヒ ワレシコニケリ


くるりくるりと言の葉の舞う。

酔うてはおらぬ、否、酔うておる。

難しはや 行か瀬に庫裏に 溜める酒 手酔い足酔い 我し来にけり


酔うておらねば取り憑かれよう。

異形のものにくびられよう。


闇祓う鶏鳴けいめい待ち詫び酔眼を回す。


くるりくるりと言の葉の巡る。


狐の嫁入り 忌め夜の寝月

キツネノヨメイリイメヨのネツキ




◇◇◇◇◇




回文作ってみたかっただけ


酔っ払いが寝惚けたのか狐に化かされたのか

「カタシハヤ~」は百鬼夜行の難から逃れるためのおまじない

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