魔界の平和を取り戻すため、そして魔王様への愛のため

かつて魔界を治めていた魔王ジャスティス。しかし勇者によって捕まり、監禁状態に。
魔王なんだからそんなことになっても自業自得でしょ。なんて思った方がいましたら、それは偏見です。彼は魔王ではありますが決して非道な行いはせず、心優しく、魔族が平和に暮らせる世の中を夢見ていました。
むしろ、そんな魔王様を監禁した勇者の方こそ、こんなののどこが勇者だと言いたくなるくらいの、性格がひん曲がった悪いやつでした。

平和のためにあえて監禁されていた魔王様ですが、このままではいけないと脱獄。
そして外の世界は、望んでいた平和とはかけ離れた、荒廃したものとなっていました。
心優しい魔王様は、荒れ果てた世界を取り戻すため、再び立ち上がる。

というのが大きな流れなのですが、本作にはもうひとつ、なくてはならない要素があります。タイトルにもある、【BL】です。
魔王様と共に捕まっていた、側近デルタ。彼もまた不遇な扱いを受けていますが、それでも耐えていたのは、魔王様への忠誠心、もとい愛があるからこそ。
一緒に脱獄し、外の世界を旅することになった後も、魔王様とこんなことになったら、なんて、甘〜い妄想をしてしまいます。
もちろんこんなこと本人には言えない。けど、心の中で思うくらいはいいよね。
とはいえ積もりに積もったこの思い。はたして心の中だけで収まるのか。
この恋、世界の平和と同じくらい大事なものになるかもしれません。