楓のステータス(偽装バージョン)
「ではっ!カエデさん、こちらの『
「はぁい……………」
メアリさんの元気い~っぱい!な声とは反して、私はげっそりとした半ばゾンビみたいな声で答えた。
原因は言わずもがな。ついさっき小耳に挟んだ冒険者さんたちのヒソヒソ話である。
『まぁなんにせよ……………カエデ、とか呼ばれてたか?』
『あぁ。あの子には、これから期待だな』
マッッッッッッッッジでやめて欲しい。
というか私クレアちゃんに頼まれたお仕事があるから世界中に行かなきゃいけないらしいしそれこそ有名になっちゃったら仕事しづらくて困るじゃん?だから世界に名を轟かすとか嫌なんだよねしかも私が憧れてたの正義のヒーローじゃなくてどちらかといえば影の実力者だし?有名になっても私嬉しくないよ?
と、グダグダ言い訳をこねくり回しながらも、私は机の上の『
ちなみにこの『鑑定晶』は昨日使われたものよりももっとハイグレードなやつで、スキルだけでなく
そもそもこの世界において、スキルと
スキルとは、その人が使いたいタイミングで効果が発動されるもの。呪文を唱えたら炎が出るよ、みたいな。
その人の性格にあったものが選ばれるのが特徴。
そして
基本の
種族ごとにいろいろ効果があるんだよね。人間なら知力向上とか。
あとは、私の
確か『剣聖』とか『
スキルとは違って、途中で増えたりするのが特徴。
そんでもって、『
私が『
「ふむふむ、メインスキルはやはり【
表示されたメインスキルの項目を見ながら、メアリさんが呟く。
私のメインスキル(ということになっている)【偽装】は、その名の通り何かをごまかしたり、消したり、すり替えたりするスキルだ。カンストしているのは、そうでもしないと『鑑定晶』の目をごまかせないからなんだとか。
そして、昨日スキルを調べられたときには無かったスキルも増えている。
「そしてサブスキルは………………あっ、【
そう。スキル:【剣技】だ。
もちろん剣の技のスキルで、このレベルだと『モンスターと一対一で戦っても大丈夫』なくらい。
「へ〜、これなら、【偽装】で敵の目をごまかして、【剣技】で敵を倒す………なんて戦い方ができそうだね」
うっ、ローザさん鋭い………!
実は、たった今ローザさんが言ったような戦い方をするつもりだったのだ。
まあ、運動はあんまり得意じゃないけど、そこはクレアちゃんたち神様が作ってくれたこのハイスペックな身体が役に立つでしょ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます