第2話:ゴブリンものって1部の人にはこれ以上ないくらい刺さるし良いよね!新人勇者らへの殺意!


 前回のあらすじ

 なんか色々と説明した。



「皆様静粛に!静粛に!」


「ん?」


 声の方向に向くと、何かしらの台の上に説明の爺さんに、辺りにはかなりの人が居た。船場の時より人が居るのはもう一隻俺らのとは別に来たからだろう。そうだろう。どうやらそろそろ説明の時間みたいだ。


「あっ、ごめんねもう時間だから。」


「うん!また色々教えてね!」


 そう言い子供たちは何処かに走って行った。


(さて、これから何すんのかな?)


「はい、有難うございます。これから我が主人による説明を行います。それではサンダロス様お願いします。」


 その言葉と同時に背後から、金になりそうな服を着た金髪の青目の殺意が湧くレベルの顔面を持っている奴が出てきた。


「皆さんご機嫌よう。辺境開拓の発案者のサンダロスと申します。以後お見知り置きを。」


「随分と物腰が柔らかい王子様だな。」


「これは当たりだな。」


(まぁ最近は凄い偉そうなカスがいっぱい居るからな。この反応もわからんでもないな。)


「それでは早速本題に入りましょう。我々の拠点周辺はまだ不明な点が多いです。そこでまずは拠点周辺を調査して頂きたい。それでは、その場所とパーティーメンバーを発表させて頂きます。」


(パーティか.....出来れば強い人が良いんだけどな......)


「では発表します。」


 そう言い次々とパーティを発表していく。森や峠に遺跡と.....恐らく既に視察済みである事を疑うレベルに詳しい場所が出てくる出てくる恐ろしい。


「........そして最後に、シルト、カリナ、ファナ、リーダーのアルロ、この4人は南にある大洞窟の方へお願い申し上げます。以上で発表を終わります。各パーティのリーダーには地図を渡しますので、後はお任せします。明後日の夕方にここに集合しましょう。私からは以上です。健闘を祈ります。」


 そう言い奴は台から降り、何処かへ行ってしまった。


 俺は執事?から地図を貰い、同じ洞窟担当になった人を探すことになった。


「同じ洞窟担当になった人〜洞窟担当になった人〜どこですか〜」


「こっちだ!洞窟パーティの人!」


 右方向に赤髪の勇者っぽい奴が手を挙げ俺を誘導する。


「おっ、来た来た。えっと、確かアルロ?で合ってるか?」


(少し上から目線だな.....)

「ああ、よろしく頼む。そっちの自己紹介も頼む。」


「俺はシルト。勇者をやっている。よろしく。」


(なんか不満そうだな......)

「あぁ、よろしく。」


「それでこっちの魔法使いがカリナ。聖女がファナだ。」


(シルトから紹介された、紫色の髪の魔法使いがカリナ。白髪がファナか.....なるほどなるほど。というかなんか不満な顔してないかコイツら?なんか舐められてね?)


「そうか.....一応聞いておくがいつ洞窟行く?」


「俺達は準備できてるから今からでも良いぞ。」


「そうか、だったら今から行くってのはどうだろう?」


「今からか......別に構わないが.....そんな軽装で良いのか?」


 どうやらシルトは俺の装備に疑問があるみたいだ。まぁ、たしかにこんな格好じゃ不安にもなるか。


 現在アルロの格好:使い潰されたボロいローブとボロボロのズボンにボサボサの髪


「魔法使いだからクソほど身体能力が低いし、結局魔法で補ってるから装備はある程度薄くてもあんま問題ないからかな。」


「はぁ......そんなもんなのか?カリナ。」


「正直魔法使いは集中力を高める目的で、軽くて着心地がいいものを着るのが普通ね。」


「まぁそんなことどうでもいいでしょう。早く行きましょうよシルト。」


「あぁ、そうだな。」



 〜出発〜



 出発した俺たちは、魔物と会うわけでもなく、ひたすらに洞窟の方へと進んでいった。途中途中前の勇者共がイチャイチャしていて何度◯そうと思ったかと思ったが、流石に運営側?に俺がSランクであると知られている以上、下手に殺されたとか言うもんなら俺が殺したと思われること間違いなしだ。というか俺なんか除け者にされてない?


「だいぶ暗くなってきましたね。」


「あぁ、このあたりにテントを張って今日はもう休もう。」


「そうだな。」


 そう言い俺とその他は焚き火起こしとテントを張り始めた。どうやら勇者達はなんか知らない間に出てきたデカめのテントを張っている。ふざけんな。


「よし、とりあえずテントは張れたし見張りを交代交代で夜を越そう。」


「じゃあ俺が始めに見張りしとくよ。」

(魔法で結界かなんか作らないあたりまだ新米っぽいしコイツらに見晴らせるのは少し不安が残るしな。)


「いいのか?」


「不眠症なんでね。ゆっくり休んでくれ。」


「そうか。礼を言う。それじゃあ先に休ませてもらうよ。」


 そう言い奴らはそそくさとテントの中に入っていった。恐らく◯pでもするんだろうな.....クソが。


「はぁ.....どうしようかな.....」


ゴソゴソ


「..............」


 ストレスが溜まる耳障りな声と音が俺の耳を刺激する。


「はぁ......溜まった時は星を見るに限るな.......」


 俺は地面に寝っ転がり空を見る。森の中だからか少し見えにくいが、それでも十分綺麗で落ち着く。まぁ綺麗さは変わらないだろうけれども。


「はぁ......疲れ.......」


 ザザッ


「あ?」


 なにか猛烈な嫌な予感を感じ俺は辺りを見回した。


(特に何も居ない.......か?)


 しかし、ここは夜の森の中.....敵が見える訳もない.....


 ドゴゴゴゴ


「はぁ.....」


 俺は焚き火周辺に土の壁を作り、その後もぼーっと夜を越すのであった。勿論勇者達のテントも中に入れているぞ。


 〜次の日〜


「....い......おい......おい!起きろ!」


「ん.....?」


 俺は眠たい目を無理やりこじ開けて目を覚ます。どれくらい寝たんだろうか?


「にしても酷い顔だな.....見張りは有り難いけど無理は良くないだろ......」


「あっ、それは大丈夫。そのためにこの土の壁作っといたからな。」


「これお前がやったのか.....出たときマジでビビったからやめてくれ。」


「次からちゃんと報告しておくよ。」


「頼むぞ.....まぁそれはそうとして、そろそろ飯にしよう。」


「ん?なんか持ってきてるのか?」


「携帯食料くらい持ってくるだろ......俺たちは自分の食料を持ってるが......お前は持ってないのか?」


 そう言いシルト達はクッキーのようなものを食べ始めた。


(ん〜どうしようかな.....まぁその辺歩いてればモンスターの一つくらい居るだろ。こいつらから貰うのはなにか悪いし、俺のプライドが許さないし。)


「ちょっと散歩してくる......」


「は?ここは森だぞ?帰ってこれるのか?」


「大丈夫大丈夫。」


 俺はシルト達にそう言い森を散歩しだした。


「なんか食うもんないかな〜」


 ザザッ


「おっ、早速か。ふぁあ.....」


 俺は一度足を止め、大きなあくびをし隠れている奴を油断させる。


 ザッザ


「ギャー」


(おっ、ゴブリンか。じゃ、やりますかね。)


 俺はゴブリンの位置を予想し魔法を唱える


土拳即潰どけんそくかい


グシャア


 ゴブリンの頭が魔法により潰れたのを確認し、そのままゴブリンの死体を引きずりながら俺はシルトたちの元へ戻る。


「ただいま〜」


「おっ、戻っ.......なんだ......それ.......?」


「ん?ゴブリンの死体だよ。ちょっくらその剣貸してくれないか?」


「え......あぁ......うん.....」


 俺は戸惑うシルトから剣を借り、ゴブリンの腹の部分の無理やり切り出し、少し硬い肉だけを取り出した。


「ありがとう(フキフキヘンキャク)じゃあいただきま〜す。」(´~`)モグモグ


(えっ.......なんで生で食べてるの.....この人........?)


(獣臭い.......そしてグロい.......」


「は......?なんで生で食ってるんだ?」


「う〜ん......もう慣れたから食ってるだけだ。」


「え.....?」


「まぁわかる時がくればいいな。」


「わかりたくないな......」


「話はずれたがそろそろ出発するか?」


「そうよ!あなたのせいで忘れてたじゃない!」


「そうだな。気を取り直して行こうか!」


〜出発〜

〜到着〜


『大洞窟』


「ここが今回調査する洞窟か......入り口の時点でかなり大きさだな.....」


「そうね。気を引き締めていきましょう......」


 シルト達が緊張しながら洞窟に入って行った。こういう初々しさって大切にしていきたい。


『洞窟内』


 洞窟に入った俺たちはひたすらに奥ヘ奥へと進んでいく.......しかし.......


「さっきから全くモンスターと出会わないな!」


「もう少し進んだら一度拠点に戻りましょう。」


「そうだね!」


「.............」

(妙だな......こんなに魔物にとって、デカい森近薄暗いの住みやすい三拍子がそろった洞窟にこんなに魔物と出会わないことがあるか?)


「ん?止まれ。」


 そう言われ俺たちは足を止めた。シルトは部屋になっているようなところを覗き込んでいる。


「.........................」


(なんだ?ビビってるのか?)

覗き込んでいるシルトが何やら怖がっている。俺も何があるのか確認するために覗き込むと。


「おぉ......なるほど......」


 覗き込んだ先には大量のゴブリンが何かを食っている。なにかは察してくれ.......


「なにを見ているの?」


「中にゴブリンが居る。行くか?シルト?」


「あぁ.....コイツら倒して戻ろう......」


 そう決意したシルトはカウントダウンを始めた」


「.....3......2......1......行くぞ」


(さて..... コイツらの実力......どんなもんかな.......)

コッコッ


「ファイアーボール!」

「クロスウインド!」


「...........サンダースラッシュ!」


 合図に合わせてシルトのハーレム要因ががゴブリンのシルトの後ろでゴブリン達に攻撃をし、その攻撃で気を引いたところで近づいていたシルトの斬撃......コンビネーションはかなりいいな.......俺が何もしていなくてもゴブリンがどんどん片付いていく.....


(でも.....教えておくべきだったよな......)


 コイツらは騒ぎすぎた.....そしてここはゴブリンの住処.....つまりアイツが出る......


「あぁ?うるせぇなぁ。ってニンゲンが居るじゃねぇか!」


「!?.......なんだコイツ.......!」


(ゴブリンキング.......討伐ランクB〜A。体長は4メートルを超え、圧倒的筋力とそれなりの知性がありとても厄介だ......さて.....どう対応する?)


「臆するな!俺たちならやれる!やるぞ!」


「バカなヤツだ!さっさとヤッて〇〇◯にしてやるぜ!ガッハッハ!」


「バーンフレイム!」


「クロスハリケーン!」



「...........クロスサンダーブレイク!」


 シルト達はさっきと同じ様な戦法で戦っている......だけど......


「これは駄目だな........」


「キャー!!!!!」


「シルト......助けて下さい!!!」


 ハーレム要因が襲われ、服をビリビリにされ、〇〇◯されそうになっている。


 さっきまで戦いを進められていたのはあくまでゴブリンの数を減らせていたから。結局住処である以上数をどんどん減らせないなら、接近戦がカスな後衛が狙われるに決まっている。


「カリナ!ファナ!」


 で、よそ見をしてると.......


「ぐっ.......」ギシギシ


「バカな奴めwww大人しく引きこもってれば良いものを.....」


 ゴブリンキングに頭を掴まれてお終い.......


「鬼畜だなぁ......」


「あ?お前の仲間がまだいるのか?」


「せいか〜い」


「フッ.....今更よく出てこれたなwwwおい!」


「ん?」


 やつが地面を指差し、ニヤニヤ笑っている。


「土下座しろ!ド・ゲ・ザをなwww」


(どうせしたところであざ笑って殺すんだろ......バカにしやがって.....)


「そうだな.......」

 俺は脳内に魔法のイメージをして、それを唱える


地揺雨惨化じゆうさんか


 ゴロゴロゴロ


「ん!?なんだ!?」


 洞窟内が揺れに揺れ、子分は頭上からの土の針によって即死......そして煽ってきた奴はシルトを離した......今日もいい感じだな。


「ゴブリンキング。」


「な......なんだ......」


「みんな一緒って、悲しいよな!わかるわかる。」


 俺は戦闘態勢に入る。

















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