第2話 救急病棟にて

救急搬送された自分は初めての経験で申し訳ないと思う反面、少しわくわくしていた部分もあった。



救急車の中というのはどこに行くとは伝えられたとは思うのだが、あまり分からないままどこかの病院に運ばれた。

点滴、血液、MRI、レントゲン一通りの事を寝たまま全てやっていただいた。



妙な出来事を覚えている

レントゲンらしきものをみて、二人の若い男女のドクターらしき人が話している

明らかに怪我を部分じゃないものを指摘して、首をひねっている

そして女の人が話しかけてきた


「お酒飲まれますか?」


『いえ、飲みません』


「今すぐどうという事はないですが、炎症おこしてるので気をつけてください」




この不自然な会話がすごい印象的であった。

お酒を飲まないのに何を気をつけるべきなの???という言葉は発せず飲み込んだ。




そんなこんなで当日の入院はしないでよく、帰宅の運びとなった。

バイクを取りに行ってみたが、乗るのが不安でレッカーを頼んでバイク屋に運んでもらうことにした。


という事は明日の稼ぎがなくなるという事。これが補償も有休もない配達業の現実である



ただ、母親と弟が迎えにきてくれた。これが何より気持ちを楽にしてくれた

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る