第15話 不気味アルバイト2

不気味アルバイト2


オレは部屋に帰って、蜘蛛猫と黒い女に報告した。


「あー、あいつらかにゃー」

蜘蛛猫は意地でもにゃん言葉を使いたいようだ。

『なに、それ、知ってるの?』

黒い女は頭の上に?マークを浮かべている。

「昔からいる連中だにゃ」

蜘蛛猫は渋い顔。

蛇女と同じ反応をしている。

『ふーん』

黒い女は興味なさそうである。

というか、コイツは幽霊なので街中に繰り出したら霊感あるヤツらが驚きまくるだろう。


……来なくてもいいかな。


蛇女と蜘蛛猫だけいればいいや。


ところで、コイツら以前からアラフォーのことを知ってるようだったけど……。


『わたしは知らないけど』

黒い女が言った。

「いや、勝手に心読まないでくれるか?」

オレは眉をしかめる。


てか、気付いたんだが、コイツらって、いつからいるんだ?


『コイツらでまとめないでよ』

黒い女が言った。

「いや、だから、勝手に心読まないで?」

オレはまた眉をしかめる。


「ちょっと気になったんだが、オマエらって、いつからいるんだ?」

『オマエらって、まとめないで』

「へ? にゃ、にゃんのことかにゃー?」

『おなごの歳を聞くのはマナー違反だぞ!?』

3人は口々に言った。


「アラフォーの事、昔から知ってたみたいだけど、それってオマエらもその頃からいたってことじゃん?」

「うっ…」

『あー、うーん』

オレが言うと、蜘蛛猫と蛇女は言葉に詰まった。


『そうなの?』

黒い女が聞いた。

「私、若作りにゃんかじゃにゃいよ!」

『ノーコメントだ』

蜘蛛猫と蛇女はそっぽを向いた。


「そういう問題じゃなくて…」

オレは頭を振るが、

『あー、あー、キーコーエーナーイー』

「それ以上言うと、殺すよ?」

蛇女と蜘蛛猫はあくまでも言いたくないようだ。

てか、蜘蛛猫、にゃん言葉はどうした?


「で、オレは一応行くけど」

それ以上の追求を諦めたオレは、言った。

「へ? やめた方がいいにゃあ」

蜘蛛猫はちょっと及び腰である。

『わらわも行きたくはないが、崇が行くのならついて行くぞ』

蛇女は少し嫌そうではあるが、着いてきてくれるらしい。

「サンキュー」

オレが言うと、

『ふん、崇が余計な事に首を突っ込むのはいつものことだからな』

蛇女はそっぽを向きながら答える。

ツンデレかよ。

「ツンデレだにゃあ」

『ツンデレってやつ?』

蜘蛛猫と黒い女が同時に言った。

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