　パーティーは大成功だったと、ウォルトン様に教えてもらった私は安心した。

「ベリンダのおかげだよ」

「いいえ、私の力だけではありません。皆さんの協力があったからこそ、成功させることが出来たんだと思います」

「そうだな。皆も、本当に良くやってくれていた」

　今回の準備は、本当に楽だった。職人やスタッフの皆が準備に協力的で、責任者も居てくれた。私は、自分のやりたいことが出来たから満足している。

　翌日の撤収作業も素早く行い、既に片付けまで終わっている。私の仕事も終わっている。立場や環境、色々と変わっても無事に成功させることが出来たので良かった。

　もしかしたら失敗するかもしれない、という不安があった。だが、しっかり結果を出すことが出来た。

　今回の成功は、とても自信になった。皆の役に立てることが分かったのが嬉しい。

　今回のパーティーは、エンゲイト公爵家と関係のある貴族達が親交を深めることが目的の集まりだった。

　なので、参加者もエンゲイト公爵家と関係ある貴族達だけ。それでも、数百人ほど集まったそうだ。

　ナハティガル男爵家に引き取られてから、まだ日が浅い私はパーティーに参加しなかった。もうしばらく、ナハティガル男爵家に馴染んでから参加させてもらう予定になっている。

　だけど、そのパーティーでエンゲイト公爵家の当主様とお父様が私のことを話題に出して、親しい人達に知らせてくれたらしい。

　いきなり私が表に出るんじゃなくて、事前の手回しが大事なんだそうだ。しっかり準備を整えて、お披露目を行う予定だと教えてもらった。ちゃんと考えてくれているようなので、当主様やお父様の指示に従えば大丈夫だと思う。彼らを信頼して、身を任せておく。ウォルトン様も居るから、安心だ。

　そんなウォルトン様も今回のパーティーに参加して、会場に居た参加者達の反応を観察していたそうだ。彼が、その様子について詳しく教えてくれた。

　準備した演出は、しっかりと効果を発揮して皆を楽しませていたようだ。用意した料理も好評で、演奏も楽しんでくれたらしい。パーティーが終わる最後まで、会場に多くの人達が残っていたそうだ。次のパーティーも、ぜひ参加したいと多くの人から要望が出ているらしい。

「次は、君も一緒に参加しよう」

「はい！　楽しみにしてます！」

　近いうちにウォルトン様との婚約が発表される予定もある。私達の婚約を披露するパーティーが開かれる。そのパーティーだったら、一緒に参加することが出来そうだと喜んでくれるウォルトン様。私も、彼と一緒にパーティーを楽しんでみたい。

　そのパーティーの準備も、ぜひ私に任せてほしい。次も完璧に仕上げてみせる。

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