第8話 セカイ系エロコメ 4/5
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超能力研究所には、二時間ほどで到着した。
その施設は、周囲に民家が少ない山中に建てられていた。超能力を研究する施設はその危険性が未知数ということで、街中に建てることが出来なかったのだ。
敷地周りは高い塀で囲まれており、その中にはいくつかの建物があった。
その中で、白雪たちが向かったのは、二階建てのコンクリート造りの建物だ。
外観は、医療機関に併設された入院施設といった様子。
高橋は、白雪に尋ねる。
「白雪さんは、以前こちらに来ていたことがあるそうですね」
「はい。短期間でしたが」
「施設について、覚えていますか?」
「そうですね……」
白雪は過去の記憶を掘り起こす。
今向かっている建物は研究棟で、研究者用の寮と研究室が一つの建物に入っているものだ。通勤時間0分の好立地といえばその通りだが、常に同僚が近くにいるというのは良し悪しだろう。
超能力者たちが生活しているのは、少し離れた場所にある三階建ての建物だ。
アパートというよりは、ホテルや寮に近い構造。
超能力者同士の交流が出来るよう、共用部分が妙に豪華だったのを覚えている。
もっとも、白雪はあまり近づこうとはしなかったが。
「正直、あまり思い出したくない思い出ですね」
「そうでしたか。失礼しました」
車は建物の正面で止まった。
白雪は、霧ヶ峰に気遣いながら、一緒に車を降りる。
まだ辛そうだったため、白雪は霧ヶ峰を再度負ぶった。
その体の感触を堪能していることは、言うまでもないだろう。
車から降りると、施設の中から白衣を着た女性が出てきた。
その女性こそが姉川聡子。
これまで白雪が連絡を取り合っていた女性。
そして、この研究所の筆頭研究者である。
年齢は三十近かったはずだが、それよりも若く見える。というか、幼く見える。
白衣の下は無地のTシャツにハーフパンツ。
下手をすると中学生に見えた。
大きな丸フレームの眼鏡をかけており、それだけで変わり者だと分かる。
「やぁやぁ、来てくれたね。直接会うのは久しぶりだねぇ」
「どうも、ご無沙汰しています」
「はいはい、ごぶさ~! それじゃあ、早速だけど、霧ヶ峰を療養室の方に連れて行くのを手伝ってくれ」
「その前に、手錠のカギをくれませんか?」
「手錠のカギ?」
姉川は不思議そうに白雪の右手を見た。
はめられている手錠。少し困惑したようだったが。
「ああ、手錠ね、手錠。そういえば、そういう指示をしていたよ。冗談半分だったから忘れてた。うん、カギね。どこかにある」
「……なくしたんですか?」
「その質問に答えるには、まず『最初からどこにあるのか分からないもの』を『なくした』と表現するのは妥当かという議論をする必要があるね」
「最悪だ!」
ツッコミを入れながらも、白雪は深く考えていなかった。
危機感がなかった。
その後ろで、白雪の背中で、霧ヶ峰が動いた。
体をもぞもぞと動かしている。
負ぶった状態であるため、霧ヶ峰の体が白雪に擦り付けられているような状態だ。
白雪はその幸福な感触を全力で味わった。
同時に、訪れている危機にも気づいていた。
「霧ヶ峰さん?」
「トイレに行きたいのですが」
白雪は、霧ヶ峰の部屋の状態を思い出した。
彼女の部屋には、空になったペットボトルが散乱していた。
風邪をひいたとき、水分をしっかりとるというのは正しい判断だ。
霧ヶ峰もその判断に従っていたのだろう。
「姉川さん。至急カギをください。あるいは、斧をください」
「ないよ。ごめんねー」
姉川は楽しそうに言う。
その姿に、白雪は違和感を持った。
姉川は常にテンションが高めの人間だ。
だが、今日の姉川はいつもに増して明るい。
過剰なまでの明るさ。
「姉川さん。なんだか、浮かれていませんか?」
「そんなこと――あるよ。めっちゃある。実は最近、恋人が生き返ったんだ」
「……はい?」
白雪には理解不能だった。
それに構わず、姉川は話を続ける。
「まぁ、詳しい話をすることはできないんだけどね。守秘義務とかの関係で。とにかく、今は超ラブラブで超ハイテンションなんだ。その場のノリで、いろいろとやらかしちゃいそうな感じ、わかる?」
「輪をかけて酷い状態ってことですか?」
「うん!」
姉川は嬉しそうに言った。
霧ヶ峰が体調不良に陥っている今、頼れるのは姉川だけなのだ。
浮ついていてもいいが、超能力の暴走への対処は適切にしてほしいところだ。
それ以前に、いまここにある危機を何とかする必要がある。
姉川はあてにならないようだが、ここにはほかの大人たちがいる。
白雪は高橋を見る。
「恨むなら姉川を、と申し上げたはずです」
「そうでした!?」
打つ手なしである。
ならば、ここは妥協をするしかない。
「霧ヶ峰さん、悪いけど――」
「お願いします」
最後まで言わせてもらえなかった。
それほどの緊急事態なのだろう。
白雪は足早に研究所の中に入った。
感慨深さや嫌な思い出などの感傷にひたる余裕すらなく、かすかな記憶を頼りにトイレへと向かう。途中で男子トイレと女子トイレのどちらに入ればいいのか考えたが、超能力研究所には多目的トイレがあったため、そこに入ることにした。
トイレに入ると、霧ヶ峰を背中から降ろす。
だが、白雪の戦いはまだ終わっていない。
ここからは、いかに紳士としてふるまうかということが問われている。
狭い個室。
トイレを使えば、聞こえてくる音もあるだろう。
霧ヶ峰としては、その音を他人に――ましてや異性である白雪に聞かれたくないはずだ。
だから、白雪は両手で耳をふさいだ。そして、歌を歌いだす。
急いでいたため選曲の余裕はなかった。
目をつぶり、近くできるのは自分の声だけ。
だが、すぐ隣では霧ヶ峰が下半身裸になっている。
その事実が頭から離れなかった。
むしろ、目をつぶっている分、余計に想像してしまった。
少しすると、霧ヶ峰が白雪の腕を引っ張った。
白雪は耳から手を放し、目を開ける。
そこには、霧ヶ峰が立っていた。
「あの、ご迷惑おかけしました。もう大丈夫ですので」
「ああ、うん」
二人は手を洗ってから、トイレの外に出る。
そして、研究所の玄関に向かって歩き出した。
二人の間には、微妙に気恥ずかしい雰囲気が流れていた。
それをごまかすかのように、霧ヶ峰が言う。
「あの、白雪君。さっきはなぜ『校歌』を歌いだしたんですか?」
「ああ、あれか。そうだね、なぜ校歌を歌いだしたのか。その問いに答えるためには、質問を二つに分解する必要がある」
「え、あれ? このパターンは」
「さぁ、論証を始めよう」
かくして、いつものパターンに入った。
今回は、主に気恥ずかしさをごまかすためであるが。
「まず、霧ヶ峰さんの問いは『①なぜ歌いだしたのか』と『②なぜ選曲が校歌だったのか』というものに分けられる。まず、簡単に答えられる②から答えよう。あの時は時間的余裕がなかった。それに、ぼくはカラオケに行ったりしないから、歌うことが出来る曲は限られている。だから、もっとも歌う機会の多い校歌しか頭の中の選択肢に出てこなかったんだ」
「はぁ」
「それじゃあ、①について説明しよう。漫画とかで、『怖くてトイレに行けないヒロインが主人公に一緒にトイレに行ってもらえるよう頼む』というイベントがあるんだけど、霧ヶ峰さんは読んだことある?」
「ありますね」
「実際、あそこまでの怖がりようは異常だと思うんだけど、そこの論証はまた後にしよう。そういう漫画では、主人公は最終的にトイレの前で待たされることがある。その際、ヒロインは主人公に対し『耳をふさいで歌を歌う』ことを要求することが多い」
「そういえばそうですね」
「ヒロインがそう要求する理由は、トイレの音を聞かれたくないというものだろう。だから、耳をふさいで歌を歌うことを要求する。これは我儘な要求ではあるが、きわめて合理的なものなんだ。人が歌を歌っている時、その人は主に三つの音を聞いていることになる。その三つというのは『骨伝導で伝わる自分の声』『空気振動で伝わる自分の声』『空気振動で伝わる周りの音』だ。それは想像できる?」
「骨伝導って何ですか?」
「鼓膜で空気の振動をとらえるのではなく、自分の骨を伝って捉えられた振動によって音を聞くことだよ。よく、録音した自分の声が自分のものだと信じられないって話があるだろ? 録音は空気の振動しかとらえないけど、自分の耳は骨伝導で伝わってくる振動も同時に捉えている。だから、聞こえ方も違うんだ」
「ああ、そういうことだったんですね」
「それを踏まえたうえで、先程の状態を考えてみてくれ。耳をふさいで歌を歌っている状態。この状態だと『骨伝導で伝わる自分の声』は認識できるけど、『空気振動で伝わる自分の声』と『空気振動で伝わる周りの音』はほぼ聞こえなくなる。後者二つも全く伝わってこないわけじゃないのだろうけど、『骨伝導で伝わる自分の声』に比べれば小さすぎて打ち消されてしまっている。この状態を作り出すために、ぼくは耳をふさいで歌を歌ったんだ」
「……何だか、初めて白雪君の論証をすっきり受け入れる事が出来た気がします」
「今までは駄目だったのか」
白雪は少しだけ落ち込んだが、すぐに考えを改めた。
これまでのものは、内容というか、対象が酷いものだった。
エロさやらパンツやら。
今回のものは、対象はアレではあるが、そのことには極力触れずに論証を終えた。
白雪は、デリカシーを手に入れたのだ。
そのため、霧ヶ峰も受け入れやすかったのだろう。
「さて、とりあえず姉川さんたちのところに戻ろうか」
「そうですね。それじゃあ、おんぶをお願いします」
「歩けるんじゃない?」
「いえ、さっきのあれこれで体力が限界です。立っているのも辛いのですが、トイレで倒れるわけにもいかなかったので死力を尽くしています」
6
結局、白雪は霧ヶ峰を負ぶって移動することとなった。
研究所の玄関先に行くと、研究所の職員たちはまだそこにいた。
いろいろと話し合っているようだった。
というか、姉川が高橋に怒られているようだった。
白雪たちに気づくと、姉川は駆け寄ってきた。
白雪たちを気遣っているのではなく、お説教から逃げ出すためである。
「無事だったようだね」
「おかげさまで」
「おかげさまだなんて、私はなにもしちゃいないよ」
「だから問題だったんですよ!」
白雪がツッコミを入れた。
だが、姉川は悪びれる様子もなく言う。
「ところでその手錠だけど、だれか君たちにかけたんだい?」
「姉川さんの指示でしたよね?」
「そうだけどさ。別にその指示は無視することもできたんじゃないかな? こういうことが起きうるわけだし。だから、私の指示をあえて無視せずに、むしろ積極的に手錠をはめた人がいたんじゃないかなって思っただけだよ」
見事なカウンターパンチだった。
手錠をはめたのは霧ヶ峰だ。それも嬉しそうに。
もしも彼女がそんなことをしなければ、このような事態にはならなかっただろう。
最悪の事態が起きたとしても、それは自ら起こしたものと言えた。
自業自得である。
「さて、それじゃあ白石君。実をいうと、私も霧ヶ峰の姿を今日は一回も認識できていない。だから、君には霧ヶ峰を療養部屋に連れてきてほしいんだ。案内は私がするから、ついてきてくれ」
「……はい」
白雪は、霧ヶ峰を背中に乗せながら姉川についていった。
エントランスを通過し、階段を降りる。
「療養部屋っていうのは、地下室にあるんですか?」
「そうだよ。何せ、超能力の暴走だからね。何かあったときのことを考えると、地下室というのはとても都合がいいんだ」
「そうなんですか……」
都合がいい。
その意味を白雪は考える。
周りに人がいないというのも利点の一つだろう。
だが、もっと残酷な理由がそこにはあるはずだ。
白雪には、それが想像できていた。
「まぁ、部屋自体は快適なものだから、安心してくれ」
姉川は、地下の一室のドアを開けた。
部屋の中は暖房で温められていて、布団に入らなくても体を冷やすことはなさそうだった。内装については、殺風景というほかないだろう。個性が極力削られた、白を基調とした家具ばかりが置かれている。テレビもあることはあるが、画面が小さいものだった。
姉川は、その部屋に入っていった。
白雪も、やや警戒しながらそれに続く。
そして、ベッドのそばまで行くと、ゆっくりと霧ヶ峰をベッドの上に置いた。
手錠のカギが見つからないため、白雪もベッドの横に腰を掛ける。
「それにしても……。ちょうど君がいてくれてよかったよ。霧ヶ峰の能力は、制御できなくなると厄介だからね。診察をしようにも、目の前にいる霧ヶ峰を認識出来なければ何もできない。悪化して点滴や注射が必要になったとしても、超能力に邪魔されて腕に針を刺すことが出来ない」
「大変ですね」
「そうだよ。これは、霧ヶ峰に限らず全超能力者に言える話なんだけど、病気になって能力が制御できなくなると、それを治すための治療を受けることも出来なくなってしまう。もともと、この部屋も超能力が発現したばかりで制御できなくなっている子のために作られたものだったんだけど、今では病人用にも使うようになったんだ。この部屋の様子は監視カメラを通して観察する。離れた場所で映像を見ている監視員にまでは能力が届かないから、大体の様子はこれで監視できるんだ」
徹底した対応だ。
だが、超能力は現時点でも未知の部分が多い。
むしろ、わかっていることの方が少ないくらいだ。
慎重になっておいて損はない。
「勿論、食事や着替えも支給される。そこの壁を見てくれ。取り出し口がいくつかあるだろ? 食事も着替えも、あそこから支給されることになるんだ。『新劇場版エヴァンゲリオンQ』のように」
「あれですか」
「あの食事の用意とか、服のアイロンがけとか誰がやっていたんだろうね。消去法で考えると冬月先生だけど、服のたたみ方とかうまいよね。おっと、話がそれた。さて、今後の方針について話をしておこう。とはいっても、能力が安定しない間は基本的には何もしない。霧ヶ峰の能力発動中、注射や点滴は危ないから使えない。そりゃあ、命にかかわるような状態なら考えるけど、そうじゃないなら、普通に治させる。栄養をつけさせて、安静にさせて、自力で回復してもらう」
「分かりましたけど……」
「おや、何だい?」
「この手錠、いつまでつけていることになるんですか? 霧ヶ峰さんがここで治療を受けるのはいいですけど、いつまでもぼくが一緒というわけにはいかないでしょう?」
「ああ、そうだね。それもそうだ。それじゃあ、この鍵で手錠を取ってくれ」
そう言って、姉川はポケットから取り出した鍵を白雪に渡す。
白雪は不思議そうにその鍵を眺めた。
「これって、手錠のカギですか?」
「そうだよ?」
「持ってるじゃないですか! なんでさっきは渡してくれなかったんですか!?」
「私の趣味だ!」
「……そうですか」
追及をしたところで、意味はなさそうだった、
白雪は色々とあきらめ、渡されたカギを手錠のカギ穴に入れる。
少しひねると、簡単に手錠が外れた。どうやら、カギは本物だったらしい。
白雪は霧ヶ峰の腕からも手錠を外した。
霧ヶ峰が少し残念そうな顔をしていたが、白雪は見なかったことにした。
トイレイベントの直後にそのリアクションが出来るなら、引きずる心配もないだろう。
「それじゃあ、今後の対応について話をしておくよ。ちょっと込み入った話をするから、白雪君には私の研究室に来てもらう。霧ヶ峰はここで大人しくしておいてくれ。認識できないから、いるかどうかよくわからないけど」
そう言って、姉川は療養部屋を出た。
白雪はそれについていった。
到着した先は、一階にある割と狭い部屋だった。
両端の壁には背の高い本棚がおいてあり、そこには専門書やデータを印刷したと思しき書類が無数に置かれていた。正面にあるパソコンには、モニターが三つついている。
「ようこそ白雪くん。ここが私の研究室だよ。どうだい、感想は?」
「思っていたよりも、狭いですね」
「狭いのが好きなんだ。両端の壁からの圧迫感が特に好きでね。地震があったら本が落ちてきて、それに埋もれて死んでしまうのではないかと思うよ。まぁ、異世界転生して、本づくりに勤しむというのも悪くはないけど」
「冗談抜きで危機感は持った方がいいと思いますよ」
「ご忠告痛み入るよ。さて、それはさておき――これからの対処について、話をしておこう。まず、基本的に霧ヶ峰に直接対応するのは白雪君に任せたい。君の能力は、一般人が相手では何の役にも立たない。でも、今みたいな状況下では、なくてはならない性質と言っていい。霧ヶ峰の経過観察をするためには、君の助けが必要だ。必要不可欠だ」
「……はい」
「まぁ、難しく考えることはないさ。医療行為をしろというわけではない。要は、かいがいしく霧ヶ峰の身の回りの世話をしてくれればそれでいいんだ。後は、霧ヶ峰の免疫機能におまかせさ。どうだい、簡単だろう?」
「ええ、まぁ」
それくらいは最初からするつもりでいた。
自分にしか出来ないのだから、断る理由もない。
家族には車の中でスマホを使って連絡をしてあるし、特に急ぎの用もない。
だが、姉川の要求はこれだけでなかった。
これだけで終わるはずがなかった。
「で、ここまでが風邪に関する対処だ。実をいうと、白雪君には、もう一つ、やってもらいたいことがある。むしろ、こちらこそが本命だ」
「……何ですか?」
「まぁ、待ってくれ。私が結論を言う前に一つだけ約束してほしい。ここから先のことは、他の研究所職員にも内緒にすると。勿論、君には断る権利がある。出来れば断ってほしくないが、断ったとしても、これから話す内容は誰にも話さず、心の中にしまっておいてほしい。それだけは約束してくれ」
姉川は至って真剣に言った。
機密事項。
超能力の特殊性を考えれば、それは大げさなものではないはずだ。
だが、一人の少女にしてみれば、それは重大なものなのではないか。
白雪はそう考えた。そして、その場に自分がいないというのはあり得ない。
だから――。
「守秘義務については同意します。そして、もう一つ。それがどんなものであっても、協力はさせてもらいます」
「いいのかい?」
「こんな時に、霧ヶ峰さんを一人にすることはできません」
「……ありがとう。やはり、君を選んで正解だった」
その言葉を聞いた白雪は、少しだけ誇らしくなった。
霧ヶ峰のために何かをすることが出来る自分に満足していた。
「では、君にやってほしいことを教えるよ」
「はい」
側にいてやることしかできない。
つらいものを見るだけかもしれない。
それでも、白雪は逃げないことを選んだ。
その意をくんだように姉川は微笑み――。
「霧ヶ峰に性的刺激を与えてほしいんだ」
とんでもないことを言ってのけた。
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