晴れない日には

晴れない日には

傘を乾かすことができない

晴れない日には

星を貶すことができない


ベランダで少し濡れながら

真っ暗な空を見ている

何も消えていない植木鉢に

蝉の死骸があった


晴れない日には

君を思い出してしまう

雨が大嫌いだった人は

晴れるまで太陽を呼び続けた


君の育てていた花の名前を

まったく思い出せない

一日だって晴れたことはないんだ

心の傘は破れている

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