第2話 4月 6年生 「あしながおじさん」

2022101115:40


 最初だから1年生の4月向けの本を書くべきだろうと思ったりはしたですが。1・2年の読み聞かせをした方は数が多いだろうし、その中でわたしが偉そうに書けるほどの経験があるかというと違うので止めておきます。


 そして1・2年生に読む本を決めるのは、後の学年より悩まなかった。3・4年生は扱いが難しく、5・6年生にはエロ・グロを除けば結構なにを読んでもいいような気がしてました。


 でも、やっぱり5・6年生も難しかった。最初に一番受けが悪かった回のことを書きます。


「あしながおじさん」アメリカ J・ウェブスター著 1912年執筆


 自分が好きな本だった。でも題名を告げ本を見せるとなんだか残念そうな目の子どもがあちこちにいた。(えーそれ?)みたいな感じです。後の反応もイマイチでした。


敗因1:先取りしすぎはダメ。

 読み聞かせノウハウの一つに、季節感は大事。でも先取りのしすぎはダメ、というのがあった。該当がいとうの月、季節イベントの準備の真っ最中、は良いみたい。しかし日本の和服の柄のように該当の季節より先の柄を、とまでは子どもには早すぎるようで。


 「あしながおじさん」は孤児院から大学進学した娘の話。大学の話はまだ早い?


敗因2:女の子向けの話を共学ですると全体受けが悪い?

 小学校入るまでは女の子らしい色や形の服の子は結構いた。しかし小学校へ上がった途端、みんな動きやすいシンプル・スポーティな格好になってた。

 男子主人公のサッカーの本は何回か読んだけど、これはすごく受けてた。この本はサッカーをする子以外はそれほど知っている人がいなかったからもあるかも。


敗因3:アニメ・映画などで割と知っていた話だから。

 わたしはアニメは2話目で見るのを止めていた。原作が好きすぎたけどアニメの主人公のイメージが合わなかったため。


敗因4:昔すぎる学校の話だから?

 学校の話なら現代か、少し未来的な話ならよかった?しかし伝統行事などの話ならどんなに昔でもOKっぽい。


敗因5:絵があまり……だったから?

 わたしは「あしながおじさん」「続あしながおじさん」の作者のペン画が好きだ。カレル・チャペックの「園芸家の12ヶ月」のペン画が好きだ。このどちらの作家の絵も、描き慣れてて小慣れてる絵です。「不思議の国のアリス」「地下の国のアリス」の作者の絵は結構ていねいに描き込まれてて好きだ。


敗因6:現代に受け入れにくい価値観

 大金持ちに一方的に見染められてストーカーされて、色々幸運でよかっただけの話だから?

 続編の「続あしながおじさん」(お嬢様が孤児院経営をする)も面白い話なんですけど、人に勧めにくい所がある。小説だけど、その時代の空気をよく反映している部分など。


 色々考えて読む本を決めても、全部受ける自信などなかったから、一冊だけ読むのはできるだけ避けていた。いえ、割と早い段階から、いつも毎回、英語の単語カードとCDを持って行ってました。英単語はとても喜んで熱心に発音してくれるので。


注意1:手製の危険性

 公文や既製品の英単語カードはさばきやすい。その本のテーマなどに沿った単語カードを画用紙で手製で作って、うまくめくれなくて教卓の上からカードをばら撒いたことがあります。でもすぐ先生や前の子どもたちも拾ってくださいました。


次回は、本文中に少し書いた男の子主人公のサッカーの本を取り上げます。











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