虚構と現実が出会うとき

動画配信を通じて「何者」かになりたい主人公。

自分は周りの人間とは違うのだと、多感な時期の中学生らしい冷笑的な視線や燻ぶる自己顕示欲、根拠の無い自信に突き動かされている心情がとても丁寧に描かれていて、思わず心にチクリと刺さるものがあります。

そんな彼の日常に、「宇宙人」を名乗るお姉さんとの出会いから訪れるささやかな変化。

それは紫煙のように苦くて仄かに甘いボーイ・ミーツ・ガールの物語でした。

少年とお姉さん。
人間と宇宙人。
偶像と実像。
虚構と現実。

二つの狭間で揺れ動く少年の心は、いったい何処へ行き着くのでしょうか。

爽やかだけど、ちょっとだけ切ない。
とても素敵なお話です。
是非、ご一読ください。おすすめです。

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