第5話

「あ…」


シャワーを浴びて部屋に戻ると、タカちゃん…じゃない、隆からメールが来てた。


−無事に帰れたか?家まで送れなくてごめんな。俺んち市内だから遠くて…−


市内…


帰ってきてるんだ。こっちに。


そう思いながら、メールを書く。


−大丈夫。今帰ってシャワー浴びたとこ。心配してくれてありがとう−


そうしたら、隆からまたメールがくる。


−シャワーって、変な妄想させるようなワード出すなよ。バカ…−


「なっ!?」


忽ち赤くなる頬。


な、なによ…


事実を言っただけじゃない!!


もーーーっ!!


ホテルに誘ってきたりとか、隆ってばエッチ過ぎる!!


…それとも、私が処女で子供だから、揶揄ってるの?


自分は、私のこと好きって言っておきながら、他の女の人達としてきたくせに…


そう思うと、急にモヤモヤしてきて、隆にメールを返す。


−隆は、今まで何人としてきたの?私は、隆の何番目?−


聞いたって仕方ない、無意味なことだって分かってたけど、聞かずにはいれなくて、ドキドキしながら、ベッドに寝そべって返事を待ってたら…


−智枝は、2番目になるかな。俺、初体験はソープだから、恋人と言える女とするのは、智枝が初めてかな。だから、ちょい照れくさい…−


ソープって、なんだっけ?


検索して、それが風俗だと知り、不潔と思う反面、風俗ならノーカンだよねと思い、なにより…恋人って言ってくれたから、うん、まあ、良しとしよう。


そう自分に言い聞かせニンマリしてると、隆からまたメールがくる。


−俺、早く智枝が欲しい。凄く。だから、急かすつもりじゃねーけど、早めに気持ち、決めてくれな?−


「欲しい…」


あまりにもストレート過ぎる隆の気持ちに、私の胸は鼓動を早めてきて、分かったとだけメールすると、お休みと返ってきたから、お休みと返して、電気を消して寝る準備をしたけど、私の心臓は…ドキドキ高鳴ってて、こんなに求めてくれるならと、密かに…私は気持ちを決めた。




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