第6話 出番

次は麻法と不士稔ふしみのこう

「皆さんこんにちは。不士稔公です。僕は床崎麻法さんを推薦します。やはり綺麗好きな生徒会長だと、学校も、皆さんの心も綺麗になると思うんですよ。人間はけがれてますからね。全部俺のもの、お前のもの?ないよそんなの、しゃーないよ。お前のものは俺のもの、俺のものは?俺のもの。こんなの当たり前、常識すぎて一丁前。前々から言うけどお前のものは?ないよそんなの。人間は欲望まみれ、泥まみれ。じゃないと地位なんて言葉はない。金がないなんて思えない。YO、お前のものは?ないよそんなの。俺のものは?あるよもちろん。全てのものは、俺のもの。ゴミとか骨は、お前のもの。金は天下の回り物?な訳ないよ、そんなこと。一生ならねぇそんなこと。虻蜂取らず?なんだそれ?取ってやるよ、権力で。奪ってやるよ、暴力で。二兎を追う者は一兎をも得ず?一兎追う者保険なしw。保険は必要この世の中。信頼必要今日この頃。総選挙なんて信頼されなきゃ、人気投票だから勝たなきゃ。信頼という名の欲望、世渡り上手が今の目標。イエ〜〜〜〜〜〜〜〜〜イ!!!!!!……すみません。取り乱しました。床崎麻法さんどうぞ」

「え⁉︎今の聞いて俺⁉︎……あ、ゴホン。えーっと、こんにちは。前回の総選挙ではありがとうございました。僕はこの学校を綺麗にし、皆さんの心も……いやっぶ、危ねぇ。あいや、なんでもありません。とにかく清き一票よろしくお願いします!!!!!!」

2人は誰よりも深く頭を下げた。

「(終わったな)」

高島はそう確信した。そして、いよいよ高島の出番だ。

「絶対取り乱すなよ!!!!!!」

「わかってるよ」

マイクの前に立つ。

「えー、弾劾金谷です。僕は高島照男さんを推薦します。皆さんご存知の通り、高島さんは勉強も運動もできm」

高島が弾劾を睨んだ。

「すみません。では、高島さんどうぞ」

高島はフウッと息を吐くと、スウッと吸ってこう言った。

「皆さんこんにちは。高島照男です。僕は厳しくない校則を作ることを提案します。最近ブラック校則がある学校がニュースで流れてますね。うなじを見せるなとか。最初僕はうなじのことをうなぎだと思い、これからは鯰重なまじゅうしか食べてはいけないと思いました。そこで、見せたきゃ見せればいい校則にすればいいと思います。男子が興奮する?しねぇよ子供ガキの首なんかで。あと、体罰などの問題も起こりますよね。そこで、を作るのもいいと思います。先生向けの校則は厳しくすれば、もう少し学校が良いところになると思います。是非僕に清き一票も、清くない一票もよろしくお願いします。僕は喜んで全ての一票を受け取りますよ」

高島らしくない、なかなか良いこと?を言った。これでようやく全員のプレゼンが終わった。

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