三大欲求を満たしてくれる幼馴染みとの一コマ
みゃあ
1
「
「ん……んっ……」
まどろみの中、耳に心地のいい声が聞こえてくる。それに合わせて、身体がゆさゆさと揺さぶられた。
「んん……あと、五分……」
「そっか。なら、それまで添い寝してあげる」
「ふわぁぁぁっ……」
耳元でささやかないで! こそばゆいから!
こんなことされたら二度寝などできるはずもない。しぶしぶ僕は起きることにした。
瞼を開け、首を動かそうとしてみる。が、なにかに巻き付かれてて、動けない。
「おはよ」
「ふわぁっ、だ、だから耳元で……――って!
「どうしたの、そんなに慌てて」
「だ、だってその、近い! から!」
「添い寝してあげてるんだから、当たり前でしょ?」
「頼んだ覚えはないんだけど……」
とりあえず、離れてもらっても? おっぱい当たってるので。
僕がお願いすると、彼女はちゅっ、と頬っぺたにキスをして、離れていく。柔らかで、じんわりと熱を持ったそれらは、目を覚まさせるのには充分すぎた。
全身をぽかぽかさせながら、僕は視線を投げる。
そこにいたのは、陽射しなんかよりも眩しいと感じる美少女だった。
生まれた時からずっと一緒で、仲もいい。いま通っている高校だって同じだし、休日には二人で遊ぶこともある。
そのことは幸運に値すると友人が話していたけど、実のところ僕もそう思う。
というのも雫は、目を見張るほどの美人さんなのだ。
柔らかさを感じさせる弓なりの目元に、整った顔立ち。快活な雰囲気は見るものすべてを惹きつけて止まない。明るく染められた艶のある髪が、その印象をさらに深くしてると言ってもいいだろう。
さらには高くすらっとした身長、メリハリのある身体という、完璧すぎる容姿が、彼女を学年の人気者にまで押し上げていた。その上、成績優秀で、運動神経もいいときたものだ。人気が留まることを知らないのも、納得だ。
対する僕は日陰者。教室の隅っこで縮こまっているような、パッとしないやつだ。
なんでそんなやつが雫と仲良くしてるのかって? もちろん、幼馴染みという側面もあるけれど、それ以上に重要な理由があって……。
「紺太の、大きくなってるけど」
ふいに雫が声を上げた。
朝っぱらから見惚れてしまっていた僕が反応できないでいると、ぞわっとした感覚が全身を貫く。
「うわっ! ちょ、どこ触ってるの!? あああっ、ぐりぐりするのやめて!」
「もう~、朝から元気なんだから」
「ごめんなさい生理現象なんですうぅぅぅぅっ!!」
け、けして僕が節操なしというわけでは。
などと言い訳をしようにも、手のひらでぐりぐりされて、気持ち良くて声が出ない。
そうこうしてるうちに雫が、毛布を剥ぎ取り、ズボンにも手をかけてくる。
「ちょちょちょ! ストップ! ダメだってば!」
「紺太、近所迷惑だよ。これ以上うるさくするなら、キスするから」
「なんで!? 普通止めるよね!」
「止めてもいいの?」
「っ、それは……」
僕は言いよどんだ。こんなとこでお預けされたら、今日いちにち悶々とするに決まってる。雫がそばにいるだけで勃起してしまうのが、目にみえていた。
そんな内心での考えなど見透かされてるのだろう。
雫はあっという間に僕のパンツごと抜き去り、遊んでほしいと駄々をこねる子どもみたく馬乗りになってくる。って、あれ……? なんだかすべすべするような……ノーパンとかじゃないよね?
「紺太はさ、難しく考えすぎなの。私のことは、三大欲求を満たしてくれる都合のいい幼馴染みだと思ってくれさえすれば」
「そ、そんなことムリだよ! だって雫は僕と――っ!?」
その先を言おうとした時、なにかが口に触れた。
それが雫の唇だということに気付いたのは、お互いを繋ぐ透明な糸が、途切れた瞬間で。
呆けた顔の僕に、雫が微笑んできたんだ。
「いまはそれでいいの。その先は、覚悟が決まったら聞かせて」
「雫……」
「慰めてあげるから、ほら、元気出して」
「それって、どっちのこと言ってるの……?」
「どっちもよ」
くすっと、冗談交じりに笑いながら、僕の頬に手を添えてくる。
じんわりとした温かさが、心地いい。
「今日はさ、学校休んでシちゃおっか?」
「だ、ダメだよ……! みんな雫のこと待ってるから!」
「なら、紺太がすぐ満足できるように、頑張らなきゃね……――ん、しょっと」
「――うわあぁぁぁっ!?」
瞬間、気持ちのいい刺激に満たされ、僕は頭が真っ白になった。
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