希望

 --- --- ---

 パンドラの箱に最後に残っていたもの

 それは人類の救いか

 それとも……

 --- --- ---


 喜望峰。(直訳すれば「希望岬」。それがなぜ、喜望峰?)

 発見当初は嵐の岬と呼ばれたアフリカ大陸南端。そこを突破しなければ、新しい航路は開けない!

 ポルトガルの王子が(諸説ありますが)それを願って、喜望峰と改名したといわれています。


「希」

 まれ。

 希少といえばわかりやすいように、非常に少ないことをあらわします。

 同時に「のぞむ」とも。


「望」

 ぼう。

 のぞむ、遠くを見る。

 願う、待ちのぞむ。


 二つ合わさって、「のぞみ」をさらに強くする。

 ただし、稀有けうなそれは薄れて、つかみがたい。


 パンドラが神から与えられた箱に入っていたのは、人類を苦しめるあらゆる災厄、あるいは苦しみといわれています。


 パンドラは好奇心から箱を開け、それを解き放ってしまいますが、急いで閉めて何とか最後に「希望」だけ残った。


 だから、人類は苦しみに負けず生きていける。


 反面、それがあるから、あきらめることなく苦しみ続けなくてはいけない。


 すがるか、持つか、願うか、それともうか、捨てるか。


 その先をこそ、私はつかみたい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る