第2話

 ソイツはショックな顔をしていた。

 だけど、僕は活動休止を取り下げるつもりは一切なかった。

 楽屋に戻ったら、ソイツから問い詰められるけど、仕方ない。もう決めたし。生放送中に宣言してしまったのだから。

 もう、取り消せない。


 生放送が終わり、楽屋に戻るとやはりソイツから問い詰められた。当然だ。何も、相談することすら、しなかったのだから。

 ソイツの問い詰めに出て来た言葉は「すまない」ただこれだけだった。

 けどソイツは謝るとそれ以上追及してこなかった。

 ゴミ箱を蹴ってソイツは出て行ったのだった。


 それから活動休止までプライベートでは、全く口を聞かずに過ごした。そうしてソイツと僕は決別したのだった。


 決別したその後、僕は、スリーピースバンドを組むことなる。

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