デジカメの名器SX720HS——というより高倍率ズームデジカメ全般の楽しさについて

たけや屋

はじめに

『スマホカメラの画質は、あと数年で高級一眼レフを追い抜く』


 というのはよく聞かれる話です。実際、デジタルカメラの売り上げはこの十数年でかなり壊滅的な数値にまで落ち込んでいます。まあコレは時代の趨勢すうせい

 最近のスマホカメラの画質って綺麗ですからね。スマホでは不可能といわれた光学ズームも、複数レンズ搭載という力業で実現しちゃいました。近年、その進化は驚くべき速さです。


 しかしやはりスマホにはできない分野があります。それは高倍率ズームです。


 自分が普段使っているのはSX720HSというデジカメ。後継機の740てのもありますが、まあ基本的な部分は同じです。

 胸ポケットに入るサイズで光学40倍ズームってのはたぶんこれだけしかないかと(近い倍率のはあれこれありますが)。

 スマホの望遠レンズなんかだと、やはり限界は10倍くらいですからね。


 で、40倍からさらに画質の劣化がほぼ無しの【プログレッシブファインズーム】ってのがありまして、合算すると80倍。これがどれくらいかといいますと、満月がフレームからはみ出るくらいの大きさで写ります。

 木の枝にとまった鳥や蝶も、逃げられちゃうことなくデカデカと撮影できます。


 まあ画質は本格的なカメラには遠く及ばないんですが、素人にはこれでOK。

 これを本格的な一眼レフとかミラーレスのでやろうとすると、望遠レンズはそりゃもうバズーカ砲とか対戦車ミサイルのジャベリンみたいな大きさになります。当然重さもすごい。プロのカメラマンはこれを担いであちこちに出かけるんですから、そりゃもう体力勝負の世界ですよ。


 で、画質では及ばなくてもそれに近いものを写せるカメラが、胸ポケットに入ってしまう。それがこのデジカメSX720HSです。これはもう理屈抜きに楽しい。


 重さを気にせずあちこちに出かけていって、遙か彼方に咲いている花なんかにも問題なくロングショットを決められる。

 地上のベンチに座ったまま、高層ビルの屋上に生えてる変なアンテナもくっきり写せる。そこに取り付けられた注意書きの文字もすらすら読めるほど。

 鳥が逃げ出したりしないような遠距離から、可愛い姿を画面いっぱいに収められる。


 などなど、どこへ出かけるにしてもプラスアルファの楽しみが追加される。今まで全く眼に入らなかったものが、驚くべき鮮明さと大きさで目に飛び込んでくる。

 これぞまさしく『世界の解像度が上がる』ってやつです!(本来の意味はちょいと違ったような気もしますが)


 高倍率ズームデジカメがあるだけで、ちょっとした外出に彩りを添えられる!

 まあちょいといいお値段しますが、粗末に扱わなけりゃカメラなんてそうそう壊れませんからね(うちのも5年以上は普通に使えてる)。長く使えば元も取れる。

 胸ポケに入れりゃいいので、実質的に荷物は増えません。

 全体ではなく細部も観察できる高倍率デジカメ——これを使って普段どう楽しんでいるのか、ということをこれからつらつら書いていこうと思います。


 全体の構成としては——

 外へ出よう!

 室内からでも楽しめる!

 広角と望遠——レンズ特性の違い。

 ハイアングルとローアングル——写り方の違い。

 撮りためた写真の整理。


 こんな感じの構成で、ひたすら自分がやっていること感じたことを書いていく所存です。だいたい長めの短編〜短めの中編くらいの量になる予定。書きためはないので予定は未定。

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