第6話 漸くお目覚め

 ※ちょっと汚いです。苦手な方はご注意を。


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「あ゛⋯⋯っ」


 目が覚めたら、目に飛び込んできたのは知らない天井だった。いつもの夜中にシュミラクラ現象を誘発する木目の天井じゃない、真っ白な天井。

 そして何故か喉が潰れている。おかしい、何もかもおかしい。


「あ゛っ!?」


 そうだ、思い出した⋯⋯!!! 俺は誰かに拉致監禁されていたんだった。喉が潰れてるのは猿轡状態で叫びまくってたから? でもそれで潰れる?


「お゛っ!?」


 身体には病院着? 入院患者が来ているアレが着させられていて、その下はすっぽんぽんだった。パンツ無いと不安定で落ち着かないのに⋯⋯

 手錠が付いていて傷付いていた手足首付近には、丁寧に包帯が巻かれていた。他にも痛む部分には丁寧な処置がされている。嗚呼、俺はどうやらサイコパス監禁野郎の元から無事に保護されたんだな⋯⋯

 クソッ、全体的に身体が痛い。拉致監禁野郎からはゴッソリと慰謝料ふんだくってやる!!


「⋯⋯⋯⋯⋯⋯」


 ふむ、色々安心したら生理現象が猛烈な勢いで押し寄せてきやがったぜ。うん、オサレに言ってみたけど、シンプルにトイレに行きたい。

 大っきいのと小さいの、両方したい。こういう時ってどうすればいいのかな? デスゲームから帰還したキ〇ト君みたいに点滴のアレ引き摺りながら動き回っていいのかな? ナースコールみたいなのはザッと見た感じ、見当たらない。


 うん、意識したらヤバい。ハチャメチャが押し寄せて暴れ狂ってる。躊躇っている場合じゃない。


「ん゛っ!?!? お゛あ゛ぁ゛ぁぁ⋯⋯」


 起き上がろうとした動きで漸く自分が筋肉痛で危篤な事に気付く。そりゃあそうだよね、典型的な運動不足野郎が気絶するまで身体を動かしまくっていたんだもの⋯⋯


「詰゛ん゛だ⋯⋯」


 誰も呼べない、動けない、決壊寸前のトリプル役満だ。HAHAHA、尊厳さんグッバイ。君は多分喪ってはいけない人だったよ⋯⋯




 ◆◆◆◆◆◆◆




「うっ⋯⋯ぐすっ⋯⋯」


 私の前で、男が泣いている。

 彼が大きな声を出せないって後数分早く気付いていたのならば、もう少しやりようはあった。クソ組員が手を出しに来ないかの監視をしていたら、まさかこんなになるとは⋯⋯至福すぎだよぉぅぅぅぅ。


 あ、起きたなぁってなったらそこからはもう全然覚えていない。生で動いている入院着男の威力ぱねぇっすわ。全裸を既に見ている私なのに、チラチラ覗く鎖骨やおぱい、脛や腿のエロさたるや⋯⋯あの組織から大量に支給されていた超吸水パンツが秒でその機能を放棄したくらいである。無理や。

 ごめんね、男の人。悶えている声や掠れている声さえDLs〇teの紛い物よりもエロくて、それどころじゃなかったねん。


「はぅ⋯⋯排泄物フェチはファンタジーと思っていたけど、嗅ぎなれたキツい臭いでも男から出たモノならば世界三大珍味に数えられてもいいくらいに良い臭いに思えてくる不思議⋯⋯」


 正直、堪らんですたい。塗りたくりたい。おいシーツ、ちょっと席変われお前。


 でも、今、私は動けない。


 私の数年間鍛え上げた隠密スキルは、本気を出して使えば何故か人に察知されない。正々堂々ターゲットの目の前まで歩いていって、真正面からナイフを刺しても気付かれないの。音を立てないように気をつければ理論や原理は全然わからないけど絶対にバレないから不思議だよね。

 イっても動けなくなるようなヘマはしない。仮令連続イキしていても殺戮出来る。この組の人間なら余裕で皆殺せる。


 そんな私だけど今動いたら確実にバレてしまう危機に陥っている。ぶっちゃけ助けて欲しい。


 模範的処女のお前らならわかるよな? ヒントはもう出ている。


 はーい、皆せいかーい。このナイフで頸動脈を切ってあげようねー。痛くないよー怖くないよー。

 そう、下半身がベッチャベチャ&次々とおかわりが湧いてきているから、幾ら私でも音が出てしまうのよ。幸い臭いは気付かれそうにないからいいけど⋯⋯


 お願い!! 誰か!! 誰か来て早くッ!!


 その願いは届かず、巡回が来たのはそれから二十分後だった⋯⋯ごめんね男よ、これはちょっとやりたい放題やりすぎたツケなんだと思う。


 これからちょっとだけ、ちょっとだけ、良い行いをしようと思いまする。日頃の行いって大事。




 ◆◆◆◆◆◆◆




 ゴシゴシ


 ザバァ


 チャプッ


「⋯⋯死にたい」


 介助されながら立派なお風呂に入っている俺です。

 自分の排泄物に塗れた下半身の気持ち悪さと情けなさに必死に耐え⋯⋯耐え⋯⋯

 耐えれてなかったような気もするけど、大体二十分程耐えた所で漸く看護師っぽい人が来てくれた。


 来て早々、泣きじゃくる情けない成人男性と部屋に漂うスメルに呆然とした後すぐに再起動。さすがはその道のプロだよね。

 手慣れた手付きで直ぐ様デリケートゾーンを綺麗にされる25歳児がそこには居た。


 応急処置を終えられた俺はそのまま風呂場まで連行されようとしたが動けず、人生初の車椅子に乗車して風呂場へ。

 今度は全身隅々までキレイキレイされて今漸くお湯に浸けられたとこ。悲しいね、本当に。


 悔しいけどお風呂は本当に気持ちいい。どんな技術力しているのかわからないけど、この巻かれている包帯は完全防水らしいから気にせず入っていいんだって。手触りも見た目もあのよく見る包帯なのに⋯⋯


 あ、あとね、うん。汚物処理と入浴介助をしてくれた女の人なんだけど、これがまぁマジで綺麗&濡れ透けでさ、されている最中に⋯⋯その⋯⋯下品な話なんだけどちょっと勃起しちゃいましてね? 可哀想になるほど顔を真っ赤にしてアワアワしている所を見て、ガチ勃起になっちゃったのよ。

 オムツ履いてなかったけどほとんどソレと同じオムツプレイ、お風呂で丸洗い、初心な子に勃起見せつけプレイなんて事をした素人童貞野郎なのですよ。そりゃあ死にたくなるよね?


 そんな俺の心中なぞ知らない女の子は水面下の俺のチ〇ポをガン見している。恥ずかしい⋯⋯

 クソッ!! こうなりゃヤケだ!! 見ろよ俺のチ〇ポ!! カッチカチやぞ!! ゾッッックゾクするやろッ!!


 とある芸人のような事を心の内で叫びながら、思い切りチ〇ポを晒した。旅の恥はかき捨て。私、もう何も怖くない!! だって童貞じゃないもの!! ※素人童貞です


 さぁ見るがいいさ!!




 ◆◆◆◆◆◆◆




「全くお前ともあろう者が⋯⋯」


「一生の恥⋯⋯でも助かった、感謝する」


 何か嫌な予感がした。という理由で、若頭が看護師を伴って部屋に来てくれた。超一流の暗殺者である私をノーリスクで殺せる最大の好機だったにも関わらず、殺さず普通に助けてくれたコイツには頭が上がらない。この仕事以降、一度だけノーギャラで仕事を何でも受けてあげるよ。それ以降も優先的に仕事受けてあげる。言ったら何か珍獣を見るような目で見られるから思うだけで言わないけど。


「それはいいよ。その気持ちものっそいわかるから。それで⋯⋯その、な? うん、そう。お前、あの人のチ〇ポしゃぶったんか?」


「⋯⋯」(ニッコリ)


「ぐぬぬぬぬぬ」


 多くは語らず。感想は⋯⋯それはそれはもう、大変美味で御座いました、とだけ。本当に何アレ? って感じ。チ〇ポってもう少しグニャグニャでチーズ臭いとか鼻を衝く臭いがするって聞いたけど、すっごい⋯⋯そう、すっごい。

 24時間しゃぶれますって感じ。顎が外れそうだし、かと言って苦しいとか辛いとかは無くて喉がマ〇コになったかってくらい至高な感覚に襲われるしでもう、最っっっっ高!! 私の愛用していた歴代ダーリン君なんて所詮造り物なんだって本能が察したよ。


「後何日か耐えればいいんだよね? この耐えている期間のストレスは他の人にぶつければいいんでしょ? ふふふふふふ、早く開催されないかなぁ」


 ヤベーよ、コイツ鬼ヤベーよって感じで私を見ないで欲しいな。処女喪失寸前でお預け食らってからこれまで、人生で初めてオリハルコン並の自制心を出して耐えてるんだから。んもう。


「まぁ何も言わないけど、食うのだけはしないでね。このご時世、童貞か非童貞かなんて容易く見破るヤベーのいるんだから。スポンサーにも居るし⋯⋯」


「はいはいはいはいはいはい」


「はい、は一回でよろしい。まぁ後一週間以内には合法的にアンタの物になるんだから。それじゃ」


 ちょっと嫌そうな顔をしながら手をヒラヒラとさせて退室していく恩人を見送る。はぁ、正式にあの人を手に入れたら目の前でブツを出してもらおう。嗚呼、滾る⋯⋯

 アイツはこの後あの紙幣っぽいのに描かれたおじさんでオナるんだろうなって生暖かい視線を向けていたのがバレたのかしら。まぁいいけど。


 あの男性もこの後、誰かに自分の立ち位置を説明されるんだろうなぁ⋯⋯


 よし、また忍び込もう!! 三枚くらい重ね履きしておけば多分大丈夫な⋯⋯ハズ!!!


 私は学習するのだ。同じ轍は踏まない!!





 次の日、ちょっとどんよりしているフォックスが目撃されたそうだ。

「五枚重ね履きにしておけば⋯⋯」という、独り言を言っていたとか、いないとか。




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 ・人物紹介


 一色いっしき 絵美えみ

 26歳 処女

 オールラウンダー美人看護師 貞操逆転世界にありがちな男の病人や怪我人を甲斐甲斐しくお世話してワンチャン的な思考で各種資格を総ナメにしたヤベー奴

 近藤が気を失っていた数日で耐性を得たつもりだったが、起きた生男を目にして耐性が無意味と気付く

 泣く近藤をチングリ返しで汚物処理をしていた時に新たな性癖が発露

 目の前で完全体になっていくチ〇ポを見てマラビンタされたい気持ちも芽生えた

 武術も嗜んでおり、近藤程度なら秒で殺れる

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