第22話 新人

「へ?」

ライトと団長が話していた。


「そうなんだ、新人を君の部屋に泊めたい。」

この言葉をきくと、ライトも異論が出てくる。


「他の部屋とか、他の人の部屋でもよいかと...」

もちろん理由があるのだろうが、ライトにはわからない。

いきなり自分の部屋に泊めろと言われても無理がある。


「もう他の部屋がないんだ、それに、みんなの部屋に一日だけ泊めたら、みんな「京都で落ち着いてくる。」って言われたから...」


「待て待て、そんなやつと過ごすんですか!?」

団長も必死なんだろうが、こっちにとってはいい迷惑だ。


「お願いだ!一日だけでいいから!」

ライトは仕方なく、引き受ける事にした。


**


(さぁ、一体どんなやつが...)


ガチャ...


「よ、ようこそワタシノヘヤヘ〜!」

ライトは途中緊張してしまうくせがあったので、それを発動してしまった。


「こんにちは〜朱莉で〜す。よろしくお願いしま〜す!」

ライトは、混乱している。


(どこが悪いんだか...頭が痛くなる...)


ピロン


通知が来た。

『西の住宅地にモンスター発生。直ちに駆除せよ。』


「あ、行かないと...」

ライトは目的地に向かおうとした。


「ね〜お腹すいた〜。ご飯にしよ〜。」

朱莉がだだをこねた。


第一の試練 駄々を突破せよ!


「えー、あー冷凍ご飯でもたべててー。」

あっさりと試練を突破した。


30分後...


「はーつかれた。早くベッドへ...」


ガチャ


「わーい帰って来た!ねーねーお風呂入ってもいい?!あと、このゲームやっていい?あと...」

「あと」が多すぎるくらい注文が多い。


第二の試練 早くベッドへ!


「あー全部やっていいから、ベッドに入らせてくれ...」


「やったー!」

難なく突破


午後10時30分


「ねーねー、一緒に寝よーう。」

ライトは、はっと目を覚ました。


最終試練 「一緒に寝よう」地獄から脱出せよ!


「ええけど」

秒で突破。(クソ早ぇー)


深夜2時


ガチャ


「ライトー朱莉ー」

団長が部屋に入ってきた。

そこで団長が目にした物は、

ライト、朱莉が寝ている姿であった。


「...」

暗い顔をして団長が出ていった。


翌朝


「ライトの部屋に朱莉を泊める。」


「は?」

団長はとても嬉しそうだ。


「ってことでよ・ろ・ぴ・く☆」


がちゃ


「はぁ’’ーーーー!?」

「1日っていたじゃないか!」

「どーゆーことだ!契約違反!契約違反!」

ライトは完全に怒っている。


ガチャ


「よろしく!にーちゃん!」


「に、にーちゃん!?」

ライトはまた混乱状態になった。


「終わった...俺の人生。」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る