生きる枷

生まれた事が罪ならば 死ぬまでその罪を背負い続けよう

生きる事が罰ならば その罰を受け止めて死ぬまで生きよう

例え全人類から負け犬と揶揄されようとも 人生は勝ち負けじゃないと胸を張って言える

そんな生き方こそが真の自由なのだと気がついたならば もうためらう事はない

何もかも全てを捨て去り 自分から解放されて自由になろう

いったいなぜ俺は生まれて いったいなぜ俺は生きているのだろう

いつから俺は俺になったのだろう いつから俺は俺を生きているのだろう

俺は俺という人間としてなにを目指し どこへ向かっているのだろう

俺はなぜ俺なのだろう 俺はなぜ俺になってしまったのだろう

「お前はいま生きているか?」

ある日 俺が俺にそう問い掛けた

その問いに答えはない 人生に答えがないように俺が俺である事に答えなどない

どれほどに願っても どれほどに求めても 俺は俺をやめる事は出来ない

そうして俺は今日も生きながら死んでいる こうして俺は明日も死にながら生きていく

それでいいのか これでいいのか 答えのない問答を繰り返しながら生きていく

死ぬまでは生きなくてはならない それが俺に与えられた枷なのだから

いまの俺が生まれた時にこの生命いのちと繋がれた枷は解けることはない

死ぬ瞬間までは

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る