急がば回れ

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 たいてい、焦ると失敗します

 がんばろうとすればするほど空回り

 ここはひとつ、大きく回って

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「もののふの矢ばせの船ははやくとも急がばまはれ瀬田せたの長橋」

(岩波ことわざ辞典)


 マメ知識


 東から京都へ入るには琵琶湖をまたぐことになります。

 若狭(福井)からは鯖街道さばかいどうもありますが、いずれにしてもその大きな湖は難関です。

 比叡山からの風は危ないけれど一気に船で行くか、回り道でも安全な瀬田せた唐橋からはしを使うか。

 昔の人は頭を悩ませていたのが、先の短歌にもあらわれています。


 それにまつわるいろいろな話も現代に伝わります。

 たいてい、怪異譚かいいたんなのですが。


 怪異に出会うは言い過ぎでも、現代でもまっすぐ突き進むより、ゆっくり迂回する方がかえって危険を避けられることは多い。

 スマホで最短ルートが知れる現代も、寄り道すればふと知らなかった美しい景色にも出会える。新幹線もいいけれど、鈍行の旅もいい。


 心を豊かにするためにも、焦らない、焦らない。

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