第19話 雨


あの日


どしゃ降りの雨がふらなかったら


僕達はどうなっていたのだろう


止まった時計を置き去りにして


別々の電車に乗ったのかもしれない




あの日


どしゃ降りの雨に気付かなかったら


私はどうしていたのかしら


思い出だけをカバンに詰めて


二人の約束も忘れてしまったのかもしれない




あの日


どしゃ降りの雨がふったから


気付けなかった想いに気付いたんだ


遠く離れた空の下で



同じ星を見ていたことを





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